記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/12/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
インフルエンザが治ったと思ったら、再び熱が…。この熱のぶり返しは、インフルエンザの場合よく起こる現象なのでしょうか?それともインフルエンザが再発してしまったということなのでしょうか?
インフルエンザはウイルスが原因の感染症です。そのため、一度感染すれば体に抗体ができるので、同じシーズンに同じ種類のインフルエンザに感染することはありません。しかし、原因ウイルスが異なるインフルエンザであれば、身体に抗体がないため、同じシーズン中であっても再度感染、発症することがあります。
また、インフルエンザの場合、高熱が下がって症状が落ち着いたと思っても、再び高熱になることはありえます。この場合は、再度インフルエンザに感染したのではなく、症状がぶり返したと考えたほうがよいでしょう。
インフルエンザにかかると、38℃以上の高熱が出ます。そのため、熱が下がったら「治った」と思いがちです。しかしインフルエンザでは「二峰性発熱(にほうせいはつねつ)」と呼ばれるぶり返しの症状が出ることがあります。インフルエンザの発熱は、インフルエンザウイルスの増加によって起こります。そのため、たとえ熱が下がっていてもウイルスが体内に残っていた場合、ウイルスが急速に増えればまた熱が上がってしまうのです。
ぶり返し方には個人差がありますが、0~15歳の子供の方が大人よりも症状が現れやすいようです。また、B型インフルエンザに感染した場合も、症状がぶり返しやすいといわれています。
ほかには、二度目の高熱の際、別の病気にかかっているという可能性が考えられます。インフルエンザになると体力が落ちるために他のウィルスに感染する場合があるからです。そのため、風邪や肺炎、気管支炎、中耳炎などにかかり、発熱しているようなケースもあります。
インフルエンザでの発熱期間は、およそ1~3日程度だといわれています。ただ個人差もあるうえ、インフルエンザの型によって治りにくかったり治りやすかったりする場合もあるので、必ずしもこの期間内とは限りません。
ぶり返しの場合、発熱してから3日程度でいったん熱が37℃あたりまで下がった後、その24時間後以降、また38℃ぐらいまで熱が上がります。そのため、一度熱が下がったからといっても完治したと判断するのは危険です。
たとえば、学校保健安全法による出席停止期間は「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」と定められています。ぶり返しの可能性を考慮すると、熱が下がってから2、3日、おおよその目安でいえば発症後から約1週間は様子を見た方がよいでしょう。
インフルエンザは、一度感染すれば体に抗体ができるため、同じシーズンに同じ種類のインフルエンザに感染することはありません。しかし、インフルエンザが治るまでの過程で、一度下がった熱がもう一度ぶり返すことがあります。そのため、熱が下がってからも2、3日は様子を見た方がいいでしょう。
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