「気管支が弱い」とどんな症状が出てくるの?改善するには?

2019/1/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「気管支が弱い」というフレーズを聞いたことがあるかもしれませんが、気管支が弱いと、具体的にどんな症状が出るようになるのでしょうか。改善する方法や検査方法など、全般的な情報をお届けしていきます。

気管支が弱いってどんな状態?

「気管支が弱い」状態とは、気管支が炎症を起こしてちょっとした刺激で発作を起こしやすい状態、「気道過敏性」が進んでいることをいいます。

空気が通る管である気管支は、周りを気管支平滑筋という筋肉が輪ゴムのように取り巻いています。炎症を起こすとこの筋肉が、冷たい空気を吸ったり激しい運動をするなどのちょっとした刺激に敏感に反応して収縮し、気管支が細くなって呼吸が辛くなり気管支喘息(以下、喘息)の発作などを起こします。この筋肉を緩くして広げ気管支を一定の太さに保つよう働くのは、成長とともに発達する自律神経で、小児に多い喘息が成長とともに自然に治ることが多いのはそのためと考えられています。

気管支が弱いと出てくる症状は?

気管支が弱いと、わずかな刺激にも反応して気道が縮み、咳き込んだり息苦しくなったりしてしまいます。天気や環境により悪くなりやすいので、春先や梅雨、秋口などの季節の変わり目は要注意です。

一般に喘息の症状を引き起こすものとして、チリダニ、カビ、猫上皮、花粉などアレルギーを引き起こすアレルゲンが知られていますが、それだけでなく、タバコ、線香、花火の煙、冷たく乾いた空気、急激な運動、健康な人には影響しないような低濃度の化学物質(ヒスタミン、メサコリン、アセチルコリン等)などさまざまな刺激にも反応します。エアコンの冷たい空気、蚊取り線香や法事の線香の煙を吸い込んだときなどに咳き込むような場合は、気管支が敏感になっている可能性があります。重症の人ほど過敏になり、弱い刺激でも発作を起こしやすくなります。

気管支が弱い状態を改善するには?

気道過敏性は、一定量の運動負荷をかけた前後で肺機能の測定する「運動負荷試験」、化学物質をごく低い濃度から次第に濃度を高めて吸入し呼吸抵抗を測る「吸入誘発試験」によって検査することができます。

気道過敏性であれば、治療の基本は、抗炎症作用を持つ吸入ステロイド薬の使用です。その他、気管支を広げる薬やアレルギー反応を抑える抗アレルギー薬などがあり、状態に応じて吸入ステロイド薬と併用します。

吸入ステロイド薬はゆっくりと効き、効果が出始めるまでに3日~1週間ほどかかります。長期間、毎日続ける必要がありますが、気道に直接とどくことから内服薬と比べて微量ですむ上、全身性の副作用はほとんどありません。喘息の場合には約半年ほどかかり、気道過敏性の場合はさらにゆっくりで半年以上かかることが多いとされています。症状が治まっても気管支の炎症は治っていない場合も多く、途中で治療をやめると元に戻ってしまいます。医師の指示に従ってきちんと治療を終えることが大切です。

おわりに:ちょっとした刺激で喘息などを引き起こす状態。吸入ステロイド薬できちんと治療を

「気管支が弱い」とは、気管支が炎症を起こし気道過敏性が進んでいるということで、エアコンの冷気や線香の煙などのちょっとした刺激でも敏感に反応し発作を起こしやすくなっています。検査のうえ、吸入ステロイド薬などによる長期間の治療が必要ですが、自己判断せず医師の指示に従って再発しないようきちんと治しましょう。

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