ピンピンコロリ(PPK)とネンネンコロリ(NNK)って?

2019/1/15

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

最近、「PPK」「NNK」なんて言葉をよく聞きませんか?それぞれ「ピンピンコロリ」「ネンネンコロリ」を指しますが、どういう意味か、同じ長生きでもどういう違いがあるかをご存知でしょうか。以降で詳しく解説します。

ピンピンコロリ(PPK)とネンネンコロリ(NNK)とは?

ピンピンコロリとは、亡くなる直前まで病気で苦しむことなく元気に長生きし、突然コロリと死ぬことです。頭文字をとって「PPK」とも呼ばれます。

一方のネンネンコロリ(NNK)とは、ピンピンコロリのいわば対義語で、病気などで寝たきりの状態で長生きし、亡くなっていくことを意味します。

PPKとNNKで「健康寿命」は大きく違う

同じ90歳で亡くなるとしても、PPKかNNKかで大きく異なるのは「健康寿命」です。

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと。PPKの人は亡くなるときまで元気に活動できるので、90歳で亡くなったのであれば90年がそのまま健康寿命になります。しかしNNKの人は同じ90歳で亡くなったとしても、80歳から闘病を続けていたのであれば健康寿命は80年ということになります。

日本は長寿国として知られていますが、亡くなるときまで健康でいられるPPKの人は多くありません。平成28年の男性の平均寿命は80.98歳で健康寿命は72.14歳、女性の平均寿命は87.14歳で健康寿命は74.79歳となっています。つまり男性は8.84歳、女性は12.35歳開きがあり、この期間分「生きているけれど、健康には過ごせなかった」ということを意味します。

PPKは長野県民に多い!?

日本国内でPPKの人が最も多い県は、長野県です。これには長野県の標高の高さ、環境、そして医師が少ない地域であることが関連していると考えられます。

まず、長野県のような標高の高い山間部は、空気も水もきれいであり、高齢者の方であっても田んぼで農作業をしている方が多くみられます。その分足腰が丈夫で、寝たきりの方は少ないです。さらに長野県は地域医療の先進地域でもあり、自分の健康は自分で守るという姿勢が培われているので、多少具合が悪い程度では病院を受診したり、薬を飲んだりすることもありません。そのため医師が少なく、老人医療費がトップクラスに少ない県でもあります。

病院などの医療機関は病気やケガを治療するのに欠かせない存在ではありますが、実は病院の病床数が少ない県(山梨県や千葉県など)はPPKの人が多く、一方で病床数や特別養護老人ホームの多い県(沖縄県や高知県、福岡県など)は寝たきりの人が多い傾向にありました。

これまでは「高齢者は無理をせず、安静に過ごしているのが良い」とされてきましたが、近年では高齢者でも掃除や買い出しなどできることは積極的に行い、働き続けることがNNKの回避にもつながるのではないか、という見方も出てきています。

おわりに:健康寿命を延ばすことを心がけよう

同じ年齢で亡くなるとしても、ピンピンコロリかネンネンコロリかによって、健康に生きられた期間は大きく異なります。健康寿命を延ばすためには生活環境のよさだけでなく、年をとってもよく働き、自らが健康管理を行うことが重要と考えられます。高齢者のご家族をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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