記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
病気やケガで脳に大きな衝撃を受けたことが原因で、損傷を受ける前に比べて脳の機能が低下または変化する状態のことを、高次脳機能障害と言います。今回は、誰でも突然発症するリスクのある高次脳機能障害を、代表的な症状や治療法から理解していきましょう。
高次脳機能障害のときに現れる症状は、主に記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害の4つに分けられます。
この4つのうちどの症状がどの程度現れるか、現れる症状がひとつだけなのか複数なのかは人によって大きく異なり、個人差があります。
高次脳機能障害による、記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害の症状の詳細は、以下の通りです。
ほかにも、特定の物事や人に固執して行動を転換できなくなったり、人格が対抗してしまうなど、独立して円滑な社会生活を送れなくなるような症状が現れるものです。
高次脳機能障害による症状は、その人の状態にあわせて、以下のような内容のリハビリテーションを段階的に行うことで、治療していきます。
上記3つの観点からのリハビリテーションは、すべてを本人の状態にあわせて同時進行していくことで、少しずつ治療効果を発揮していくものです。したがって、医師の指示に従い、本人とその家族が一緒に、気長に取り組んでいく必要があります。
高次脳機能障害は、事故やケガによる外傷・病気などにより脳が損傷を受け、記憶力・注意力・遂行機能・社会的行動などに障害をきたすようになった状態です。専門の医療機関に行けば、障害された機能を高めたり、保持している機能を活かすためのリハビリテーション治療が受けられます。興味のある方は高次脳機能障害を得意分野とする病院を探し、専門医に相談してみましょう。
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