記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/2/21
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
病院でもらった薬を飲み残しているとき、市販薬を買ったけれど半分くらい残してしまっているとき、こうした薬がどのくらいなら使っていいのだろう…と思ったことはありませんか?この記事では、薬の使用期限について、飲み残した薬の捨て方とともに解説していきます。
薬の使用期限とは、薬の効果が十分に発揮される期限です。一般的に、医薬品の使用期限は製造後未開封の状態で3~5年ですが、期限を過ぎた場合の有効性は不明で、古くなるほど副作用が強くなるといわれています。
市販薬の保存期間は6カ月~3年で、ほとんどが外箱に使用期限を記載しています。ただし、この使用期限は未開封のまま一定の範囲の湿度、温度で保管された場合の期限です。一度開封すると湿気や光の影響を受けて変質してしまう場合があるので、使用期限内であっても開封後半年が過ぎたら使用しない方が良いでしょう。また、目薬は1カ月程度が目安です。
一方、病院などで処方された薬には使用期限が書かれていないものがほとんどですが、これは、患者の症状や体質に合わせて処方されるので医師が指示した日数だけ薬の品質が保たれていれば良いからです。処方薬は指示された期間内に飲みきるように心がけましょう。余った薬を同じ病気になった時に使おう、と取り置きするのは厳禁です。
基本は薬を余らせないこと、特に処方薬は決められた期間に飲みきるのが原則です。
ただし、体質に合わず別の薬を出してもらった場合など、やむをえない理由で手元に残ってしまうことがあると思います。このような場合は、薬を出した医療機関に持参して処分してもらうのが一番です。専用のゴミ箱を用意しているところもあります。薬によっては間違って他の人が服用すると重い症状があらわれることがあるため、捨てるときは十分な注意が必要です。
一方、市販薬を捨てるときは容器と薬を分け、基本的に顆粒や錠剤、軟膏は、紙や封筒に包んで可燃ゴミに、目薬などの液剤は新聞紙や布に吸収させてから可燃ゴミに出します。エアゾール材や噴霧剤は、火気のない屋外で中身を出しきります。容器はリサイクルマークを確認して自治体の分別・収集に従って廃棄します。ただし薬によっては処理方法が異なるので、詳しくは薬局などに相談するようにしてください。
処方薬はその時の症状や病状に合わせたものです。同じ人が同じ病気になっても、状況や体調が変化して効果がなかったり副作用が出ることもあり、その時と同じ薬が合うとは限りません。
また、取り置いていると間違って飲んだり、保管方法が悪く品質が低下する場合もあります。特に「ある症状に特化した薬」(抗けいれん薬や血栓予防薬など)はデリケートなものが多く、ちょっとしたズレが治療や体調に大きな影響を与えかねません。自己判断は避けて再度病院で診察を受け、以前処方された薬を使いたければ必ず医師に相談しましょう。
薬は余らせないことが原則ですが、なんらかの事情で残ってしまったり、使用期限を過ぎてしまった場合は、処方薬は処方した医療機関に処分を依頼しましょう。取り置いて、後日自己判断で使用するのは厳禁です。市販薬は薬と容器を分け、容器は自治体の分別・収集に従って廃棄します。ただ、薬は特徴によって処分方法が違うので薬局などに相談して適切に廃棄しましょう。
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