食べ物が薬の効果に影響を及ぼすことがあるって本当?

2019/3/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

いくつかの病院に通院していると、それぞれから薬を処方されると思います。医師の指示通りに服用すべきものですが、場合によっては薬の相互作用が起きて思いがけない効果(薬の相互作用)があらわれることがあります。また、相互作用は薬同士だけでなく、普段食べているものでも起こることがあります。薬の相互作用について、この記事で解説したいと思います。

薬の飲み合わせで起こる「相互作用」とは

薬を何種類も服用する場合のリスクとして、「相互作用」があります。薬の相互作用とは、2種類以上の薬を併用した際、1つひとつの薬の使用ではあらわれない作用がでたり、それぞれの薬の効き目が強くなったり弱くなったりするなどの変化が起こることです。

相互作用のパターンは、大きく分けて

  1. 薬の効き方そのものが逆の場合に、作用が打ち消されてしまうこと
  2. 良く似た効き方をする薬の場合に、作用が強く出てしまうこと
  3. 飲んだ薬が体外に排出されるのが遅くなり、効き目が長続きしたり副作用が強くあらわれてしまうこと
  4. 逆に排出が早まって、効き目が短くなってしまうこと

の4種類があります。同時に服用する薬の種類が多ければ多いほど、相互作用も起こりやすくなります。複数の医療機関から薬を出してもらうときには、現在服用中の薬を必ず医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。

薬の効果に影響を与える食べ物って?

また、薬だけでなく食事や健康食品(サプリメントを含む)との組み合わせでも相互作用が起こることがあります。主なものとして、まずグレープフルーツは、果肉に含まれる成分が薬物の体外への排出を阻害して薬物の血中濃度を上げ、薬の効き過ぎによって血圧低下、頭痛、めまいなどを引き起こすことがあります。特に、以下のような薬を服用している方には注意が必要です。

  • カルシウム拮抗薬
  • 高脂血症治療薬
  • 催眠鎮静薬
  • 精神神経薬

そのほか、ビタミンKを大量に含む納豆や、パセリなどの緑黄色野菜を一時的に大量摂取すると、血液を固まりにくくする抗血栓薬の効果を弱めます

牛乳は、抗菌薬の成分とカルシウムが結合して薬の吸収や作用を低下させ、消化性潰瘍薬や骨粗鬆症薬では高カルシウム血症などの副作用を起こすこともあります。

また、カフェインは服用する薬によって作用が異なり、精神神経薬などでは神経過敏、いらいら、不眠などがあらわれたり、強心・気管支拡張薬ではそれらがさらに強くでることなどがあります。

さらに、チラミンを大量に含むチーズなどは、消化性潰瘍治療薬、抗結核薬、精神神経薬などでチラミン中毒(顔面紅潮、頭痛、急激な血圧上昇など)を起こすことがあります。

薬や食べ物の相互作用を予防するには?

まず大切なのは、医師の指示に従って薬を服用することです。薬をもらう際にはお薬手帳を持参し、薬剤師に処方箋をチェックしてもらいましょう。また、サプリメントや食品との相互作用はないかも確認するようにしてください。

健康食品には薬と相互作用を起こす成分が多く含まれている場合があり、似たような商品でも成分が異なることもよくあります。わからないときは必ず薬剤師に確認しましょう。

おわりに:薬の相互作用や食べ物によって、薬の効果に思わぬ影響が出ることがあります

複数の薬を併用したり、薬と食事や健康食品(サプリメント含む)との組み合わせによって相互作用が起きたりすると、薬の効果に影響を与える場合があります。複数の医療機関から薬を出してもらうときは、必ず現在服用中の薬を必ず医師や薬剤師に伝えるとともに、サプリメントや食べ物との相互作用がないかを確認しましょう。

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