赤ちゃんと昼寝、そして睡眠の関係は?

2017/4/25

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

生まれたばかりの赤ちゃん、いつも眠っていて起きている時間のほうが短いくらい!?
乳幼児期にとって、睡眠はとても大切。
3歳~4歳になっても、夜だけの睡眠では足りず、昼寝が必要な子供もいます。

この記事では、赤ちゃんの睡眠や昼寝についてまとめてみました。

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赤ちゃんの年齢別睡眠の特徴は?

ほとんどの赤ちゃん、特に新生児のうちは、目が覚めている時間より眠っている時間のほうが長いものです。
1日の睡眠時間は、赤ちゃんによってさまざまですが8時間から16時間で、多い赤ちゃんだと18時間にもなります。

生後3~6か月

赤ちゃんが大きくなるにつれて、夜にミルクを飲むことが少なくなり、長く眠れるようになります。中には夜、8時間以上寝る赤ちゃんもいますが、全員がそうとは限りません。
だいたいの赤ちゃんは、生後4か月くらいまでに、夜に寝る時間が日中寝る時間の2倍になります。

生後6~12か月

6か月から12か月の間の赤ちゃんは、夜のミルクはもう与える必要がなく、中には夜間に最大12時間寝る子がいます。しかし、歯が生える時期のムズかゆさや空腹感で夜中に目を覚ましてしまうこともあります。

1歳児

赤ちゃんは1歳児になると、合計で約12~15時間寝ます。

2歳児

2歳児の大半は、夜は11~12時間眠り、昼間に1~2回昼寝をします。

3~4歳

3~4歳の子供のほとんどは約12時間の睡眠が必要です。しかしその子供によっても違い、8時間から14時間までさまざまです。昼寝が必要な子供もいます。

赤ちゃんの睡眠トラブル

赤ちゃんのときによく起こりがちな睡眠トラブルについてまとめました。

0~1か月

赤ちゃんは、新生児の段階では、まだ普通の睡眠パターンに適応しようとしている段階です。1日に16時間眠り、昼も夜もおっぱいを求め、頻繁に起きます。
生後1か月の赤ちゃんは、一般的には1日14~18時間寝なくてはなりません(夜に8~9時間寝て、7~9時間は、昼間に何回かにわけて寝ます)。

赤ちゃんが昼と夜を混同している!?

症状:赤ちゃんが昼と夜を混同しているというのは、昼間ずっと寝ているが、夜はずっと起きている状態です。

解決策:赤ちゃんの夜の行動は生活に慣れるにつれ、おのずと治ります。しかし、早めに昼夜逆転を治したいのであれば、昼寝の回数を制限して昼と夜の明確な区別をつける(寝るときは部屋を暗くする、夕食の際はテレビを消す、など)という、赤ちゃんにとって昼夜がわかるための対策を講じましょう。

2~3か月

この時期の赤ちゃんは、日中何度か寝て、夜に長時間寝ます。夜中、おなかがすいて起きるといったパターンで寝起きをしています。生後2か月の赤ちゃんは1日14~16時間(夜に8~10時間寝て、4~8時間以上昼間に何回かに分けて)寝ます。一方、生後3か月の赤ちゃんは、夜に9~10時間寝て、昼間1.5~2時間ずつ何度か寝ます。

4~5か月

4か月までの赤ちゃんは、1日15時間くらいは寝ます。昼間、合計3~4時間を2~3回に分けてお昼寝し、10~11時間夜に寝るといった具合です。

赤ちゃんが6か月に近づくに従って、夜に9~11時間、そして朝と午後に、計2回の長い睡眠をとるようになります。 午後の睡眠を午睡(昼寝)といいます。

昼寝と睡眠のパターンの変化

症状:赤ちゃんは大きくなるにつれて、昼寝をしなくなります。
もし、赤ちゃんが昼寝をしなくなってから、前よりぐずったり、夜寝るのが難しくなったら、疲れ果てていてお昼寝が必要だと考えましょう。
解決策:毎回の昼寝の前に、静かな音楽を流したり、マッサージや読み聞かせをしてあげるなどを習慣にしましょう。そして、その習慣を我慢強く続けましょう。赤ちゃんにその習慣が定着するのには時間がかかるかもしれません。

おわりに:赤ちゃんも保護者の方も楽になるために昼寝は必要

赤ちゃんの最適な睡眠時間は、一人ひとり違います。
ここでは、平均的な赤ちゃんの睡眠時間について解説していますが、それに合わないからといって、落ち込む必要はありません。
その赤ちゃんにとって最適な睡眠を与えるために、昼寝は必要です。
赤ちゃんがたっぷり眠ることができれば、保護者の方も育児が楽になります。
もし、睡眠で悩むことがあれば、小児科医に相談しましょう。

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