記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
洞不全(どうふぜん)症候群は、運動中など心拍出量を増やす必要が起こると心拍数を上げたり下げたりして心臓の拍動を助ける洞結節の異常から、徐脈(じょみゃく)を起こす病気です。心臓病に罹患した600人のうち約1人に洞不全症候群がみられ、70歳以上の高齢者に多く発症します。
洞不全症候群の主な症状には、以下のようなものがあります。
・意識喪失
・不整脈や徐脈(脈がとんだり、速すぎたり遅すぎたりする)
・めまい
・胸の痛み
・息切れ
・思考や物事を覚えるのが難しい
・疲労感
また一部には、自覚症状がないか、少し具合が悪いと感じているだけの人もいます。
心臓の拍動が遅すぎるときに定期的な鼓動を維持するのを助けるために「人工ペースメーカー」という小型の電子機器をからだに植え込む必要があります。
ペースメーカーをしているのに心拍数が速すぎる場合は、処方薬で制御できることがあります。 いくつかの薬は、洞不全症候群を悪化させる可能性があるため医師の指示に従い、正しい用法・用量で服用してください。
心房細動などを併発しており脳卒中を発症する危険性が高いときには、血液を固まらなくさせる経口抗凝固薬(ワルファリンなど)を処方します。
洞不全症候群と同じ症状を引き起こす可能性のある病気があるので、症状を起こす要因を見極めることが重要です。
心電図検査(ECG)や、ホルター心電図と呼ばれる器機を数日間装着して、心臓の電気信号を追跡し、監視します。
・症状の原因は何ですか?
・最善の治療法は何ですか?
・ペースメーカーが必要ですか? その手術にはどのようなものですか?
・ペースメーカーを装着した後、私の生活はどう変わるでしょうか?
・普通の生活に戻ることができますか?
・運動しても大丈夫ですかか? どのような運動をすればいいですか?
・洞不全症候群があることで、ほかの病気のリスクはありますか?