記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
赤ちゃんが夜通し寝てくれたらどんなに楽でしょう? こんなに小さいのに?と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
赤ちゃんを眠りにつかせるためのベストな方法は何だと思いますか?
この記事では、赤ちゃんを眠りにつかせるための作戦についてお伝えします。
睡眠習慣をつくるために一番必要なことは、何だと思いますか?
それは、「繰り返し」です。同じステップを繰り返すことが赤ちゃんの睡眠習慣をつけるためには重要です。
赤ちゃんの食事と睡眠のパターンには関連性があります。だいたいの赤ちゃんは、6週間~8週間で睡眠習慣が築けることでしょう。
この後は、睡眠習慣をつけるためのヒントをお伝えします。
赤ちゃんは、見たり、触れたり、口にしたりするものがたくさんありすぎて、いくら時間があっても足りないくらいです。赤ちゃんが就寝時になっても、その刺激を求めるために起きていることは不思議なことではありません。ただ、就寝時間には、刺激的なおもちゃを遠ざけるなどして、興奮させないようにしましょう。ハグをしたり、指やつま先を触ったり、ブロック遊びをするなど、静かな遊びのみにしましょう。
入浴は、赤ちゃんを清潔に保ってくれます(特にハイハイしていたり、食べ物を服にたくさんつけたりするのが好きであれば清潔にすることは重要です)。
しかし、赤ちゃんの睡眠のための習慣の1つに入浴をおすすめするのには、理由があります。温かい湯は、心をリラックスさせ、落ち着かせてくれます。温かいタオルなどで拭いてあげるだけでも効果があります。
入浴のときは、肌寒く感じないよう、浴室を温かくしましょう。思う存分お湯をかけてください。お風呂からあがるころには、赤ちゃんはおとなしくなっているでしょう。
入浴後、赤ちゃんをよりリラックスさせるために、マッサージほど効果のあるものはありません。優しくマッサージされたら気持ちいいものです。ベッドにつく前のマッサージが、赤ちゃんのメラトニン(睡眠誘発ホルモン)を増加させる効果があるという研究結果も出てます。
心地よく温かい場所を選び、太ももから足首など、心臓の近くから遠くに向かって触ると、特にリラックス効果があります。その際に、赤ちゃんの肌を保湿するのにも効果的です。ラベンダーやカモミールの香りのローションを使ってみましょう。赤ちゃんの保湿にもよいですし、ママにとっても、香りがストレスを癒してくれます。
最初は部屋のライトを暗くし、できるかぎり雑音は避けましょう。
赤ちゃんによっては、空調のファンの音のような規則正しい音や、静かな音楽があったほうが眠りにつきやすいこともあります。
部屋の温度には気をつけてください。赤ちゃんの首の後ろを触ってみて、赤ちゃんが汗をかいていれば、暑すぎるということなので、部屋の温度を下げたり、涼しい服を着せるようにしましょう。逆に、首の後ろが冷えている場合は、部屋の温度を上げたり、服をさらに着せるようにしましょう。
4か月になるまではたいていの赤ちゃんは、夜中に目を覚まして(大人を起こして)、母乳やミルクを飲みます。もし。赤ちゃんが4か月以上で、夜中にミルクを求めて起きるようであれば、就寝時のミルクの量を増やしてみましょう。赤ちゃんが1日に十分なカロリーを摂取できている限り、夜中に間食なしで眠れることができるかもしれません。
また、自分が眠りにつく前に、赤ちゃんを起こして、ミルクを少しあげてみましょう。赤ちゃんのお腹を満たしておくと、よりぐっすりと眠ってくれるので、ママも1~2時間余分に寝る時間ができるでしょう。
ただし、赤ちゃんを起こすことでさらに頻繁に起きるようになるときは、起こすことはやめましょう。
寝る時間になったら、ぬいぐるみやおもちゃに向かって、お休みを言って、一緒に手を振ってみましょう。最後に抱きしめてキスして、赤ちゃんをベビーベッドに寝かせます。
赤ちゃんがうとうとしてはいるけれど、まだ起きている状態のときに、赤ちゃんをベッドに寝かせることを目標にしましょう。赤ちゃんにとっては、ひとりで寝るという、大切なスキルが身につくことになります。
最後に、愛情のこもった声でバイバイを言い、離れましょう。これを毎晩行ってみてください。バイバイの言葉が、赤ちゃんにとって1日の終わりのシグナルと理解できるようになります。
この記事のような眠りにつくための習慣を毎晩繰り返すことが大切です。ここに絵本を読んであげたり、抱っこして子守唄を歌うなどを入れても良いでしょう。
最初からうまくいくことはありません。赤ちゃんは興奮してけらけら笑っているかもしれません。はいはいで動き回り、じっとしていないかもしれません。根気良く続けることがこの作戦のカギになります。さあ、赤ちゃんのためにもがんばって続けてみてください。