めまいがしたときはどんな対処をするべき?

2017/7/20 記事改定日: 2019/2/1
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

めまいは、深刻なものでなくても不意に起こってしまうと転倒の危険があります。
この記事では、めまいが起こったときの正しい対処法と予防方法についてご紹介します。
めまいがすることがある、身近にめまいが起きやすい人がいるという人にとっては非常に大切な情報になるので、きちんと覚えておきましょう。

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めまいが起こったときの対処法

めまいを感じたら、まずはすぐに座るか横になって体を休めましょう。
めまいが起こった状態で立ったままでいると、転んだり倒れたりしたときに思わぬケガをしてしまう恐れがあります。

暗い静かな場所で横になって目を閉じた状態で過ごすと症状が落ち着きやすくなりますので、できるだけ静かな場所で安静にして過ごしましょう。

ある程度回復したら、以下のような処置を行ってください。

転倒対策
カーペットやコンセントなど、自宅内でつまずく可能性があるものを取り除き、再度めまいが起きたときに転倒しないように対策をとりましょう。
病院に行く
めまいは何らかの病気が原因のこともあります。原因になっている病気を特定して適切な治療を施すには、病院での検査が必要です。

脱水症状が原因のときは水分摂取で改善することもありますが、水を飲むと悪化するめまいもあります。
脱水の兆候があるときは水分を補給した方がいいですが、緊急性が高くないめまいであれば、先に病院で原因を特定してもらうことをおすすめします。

薬が原因のめまい

また、抗うつ剤、抗発作薬、精神安定剤、鎮痛剤などの治療薬や高血圧のために薬を服用している場合、血圧が下がり過ぎてめまいを感じることがあります。
薬の影響でめまいが起こっている場合でも、自己判断で薬を中断すると原因の病状が悪化してしまう恐れがあるので絶対にしないでください。
処方された治療薬の中止や中断は、必ず医師に相談しましょう。

すぐに病院へ行った方がいいめまいの特徴は?

めまいは疲れや睡眠不足などが原因となって日常的に起こりうる症状であるため、軽く考えられがちです。しかし、中には脳や耳の病気、重度の貧血を引き起こす胃潰瘍やがんなどが原因のこともあります。

このような「危険なめまい」には以下のような特徴がありますので、当てはまる項目がある場合はすぐに病院へ行くようにしましょう。

  • 突然目が回るような強いめまいが生じ、嘔吐を伴う
  • ふらふわと体が浮くようなめまいが生じ、まっすぐ歩くことができます
  • 手足のしびれや動きにくさがある
  • 動悸や息切れを伴う
  • 数か月の間に急激に体重が減少した
  • 黒く粘り気のある便や、真っ赤な便が出る

めまいを予防できる対処法はある?

めまいは生活習慣を改めることで予防することができます。
めまいはストレスや過労、睡眠不足などによる自律神経の乱れが原因で引き起こされることがありますので、十分な休養・睡眠時間を確保し、適度にストレスを解消できる方法を身に付けるようにしましょう。

また、アルコールやカフェインなど脱水状態を引き起こす飲料や、喫煙による脳や耳への血液循環不全によってめまいが引き起こされることもあります。アルコールやカフェインは控えめにし、喫煙習慣のある人は禁煙外来などを利用して禁煙を目指してみましょう。

万が一めまいが生じたときは、転倒などによる怪我を防ぐためにも、近くのものにつかまってゆっくり座り、落ち着くまで休んでください。立ち上がるときは様子を見ながら机などにつかまって、ゆっくり頭を上げながら行うとめまいを予防できることがあります。

おわりに:めまいが起こったときはまず「安静」。できれば病院で原因と調べてもらおう

めまいは一般的な症状であり、通常深刻な状態になることはほとんどありません。
しかし、めまいが不意に起こってしまうと、転倒や打撲、骨折などのリスクがあり、仕事中や運転中にめまいが起きると大きな事故につながることもあります。

めまいを感じたときはすぐに座るか横になって休んでください。また、めまいの発作が長時間続いたり頻繁にある場合はすぐに医師に相談しましょう。

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