記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
赤ちゃんや子供の下痢、心配ですよね。特に、初めての子供だとどうして良いかわからないものです。ここでは、赤ちゃんや子供の下痢の原因や症状、対策をまとめています。参考にしてください。
下痢になると、血や粘液が便に混ざっていたり、夜間に排便しなければいけない状況に陥ったり、頻繁にゆるい便が出るなどの症状が表れます。また、嘔吐を伴うこともあるので、自分で適切に水分補給することができない赤ちゃんや子供が下痢を起こしたときは、脱水症状にならないように気をつける必要があります。
乳幼児の場合、普段から便が水っぽかったり、粘液が混ざっていることもあるので、下痢かどうかの判別が難しい場合もありますが、高熱や腹痛、48時間以上下痢が続いているときは下痢が深刻化している可能性があるため、すぐに医療機関を受診しましょう。
母乳で育った子供は食後の排便が習慣化していることも多く、その中には食間にも排便する子供もいます。母乳で育った子供については、普段の排便習慣に変化がなければ、ゆるい便であっても下痢とみなされないケースも多いようです。
乳児用流動食で育った子供で乳糖不耐症を持つ場合は、ゆるい便、緑色の便、硬い便が出ることもあります。
赤ちゃんや子供が水分が多いゆるめの便をした場合でも、12時間以内に出た便の回数が6回未満の場合は、軽度から中程度の下痢とみなされることも多いようです。
ただし、4歳以下の子供が2時間に1回排便しているなら、下痢が重症化している恐れがあります。重度の下痢になると、体の水分が短時間で失われるため、脱水症状のリスクが高まります。便がいつもゆるく、黒めの色で、悪臭を放っている子供は病院で検査を受けるようにしましょう。
以下の症状が出始めたら、医療機関に子供を連れて行きましょう。
・子供がたくさんの水っぽい便を出すようになった
・子供が嘔吐を繰り返している
・子供ののどが非常に渇いている
・子供が食べる量や飲む量が減少した
・子供の便の中に血が混じっている
・子供が熱を出している
・3日で症状が良くならない
また、下痢は麻疹のような感染症と一緒に発症することがあります。下痢が悪化すると、乳児はいらいらし、眠れなくなります。皮膚の弾力がなくなり、さらに進行すると衰弱、むくみ、発作などを起こします。
毎日たくさんの赤ちゃんが下痢が原因で亡くなっているといわれています。このような不幸な結果を招かないために、赤ちゃんが下痢になったときの対処法を学びましょう。
保護者がとるべき最初の一歩は、電解質の喪失と脱水症状を防ぐことです。砂糖と塩を混ぜた水溶液は家で作ることができ、下痢の子供を助けることができます。作り方を以下に挙げます。
1.必要な器具をきれいな水ですべて洗います
2.せっけんときれいな水で手をしっかり洗います
3.1リットルのきれいな水を計量します
4.ティースプーンに8杯の砂糖とティースプーン半分の塩を加えます
5.砂糖と塩が完全に溶けるまでかき混ぜます
50ミリリットルから100ミリリットルの水溶液を、排便後に毎回ゆっくりと飲ませてあげましょう。
100ミリリットルから200ミリリットルの水溶液を、排便後に毎回ゆっくりと飲ませてあげましょう。もし子供がこの水溶液を吐き出したら、10分後にもう1度ゆっくり飲ませてあげましょう。
赤ちゃんや子供の下痢でいちばん恐いのは脱水症状です。記事の中にあった砂糖と塩を混ぜた水溶液を作って水分補給しましょう。ただし、不安な場合は、すぐに病院を受診することをおすすめします。
次回の記事では、赤ちゃんや子供の下痢の原因や対策についてお伝えします。
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