記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/2/8 記事改定日: 2019/9/5
記事改定回数:3回
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
新しいパートナーと初めてセックスをするとき、「ちゃんと避妊してくれる?」「コンドームは絶対つける?」といった大切なことを聞けないまま、流れに任せてしまった経験はありませんか?セックスについて話すことは、難しいことでも恥ずかしいことでもありません。では、望まない妊娠をしたり、性感染症にかかってしまったりすることがないようにするには、どんなことを確認すればよいのでしょうか。
まず、セックスするまでに、話し合いの場を持ちましょう。セックスしている最中やセックスの直前で話し合おうとしても、自分もパートナーも冷静に判断できない可能性があります。セックスについて話を始めたい場合は、以下の切り出し方を参考にしてみましょう。
コンドームは、性感染症(STI)(女性同士、男性同士でも感染します)から身を守る唯一の避妊方法です。いざというときのために用意しておくことをおすすめします。
特に妊娠を避けたい場合は、一緒に避妊方法について話し合っておくことも大切です。コンドームやピルなど、どうやって避妊をするのかについて前もって話し合うことは、互いを守るために必要なことです。パートナーとオープンに話せる場所と時間を選んで話すよう、心がけてください。
上記のような言い訳をして、コンドーム着けずにセックスしたがる人がいるかもしれません。しかし、その言い訳に流されてはいけません。コンドームは避妊だけではなく、STIの予防の役割も持っています。パートナー自身に感染した覚えがなくても、知らずに感染してしまっている可能性はあります。初めてのセックスのとき、お互いにSTIの検査をしていないのであれば、コンドームは必ず着用することをおすすめします。
お願いしてもコンドームを着けようとしてくれない場合は、もっとセックスやSTIについて話し合ってください。話し合わずにセックスしてしまうと、その後もコンドームを着けてくれなくなる可能性があります。
精子が子宮内で長く生存してしまったり、排卵のタイミングが早かったといったことが原因で、精子が卵管までたどりついて受精すれば、その後子宮内膜に着床して妊娠する可能性はあります。生理中にセックスすれば妊娠しないと思うかもしれませんが、避妊をせずにセックスすれば生理中でも妊娠する可能性があります。
相手のセックス経験についても話し合いましょう。「セックスをする前に聞きたいのだけど、STIの検査を受けたことはある?」「STIにかかったことはある?」など尋ねることで、自分への感染リスクをある程度把握できます。また、逆にあなたからパートナーに伝えるべきことがあるならば、「セックスをする前に、伝えたいことがあるの」と言ってみてください。STIはコンドームなしのセックスで感染する病気ですから、あなただけでなく、相手の人生にも長期的な影響を及ぼす恐れがあります。
男性の中には、あなたが望まないのに、AVのような刺激的で乱暴なセックスを求める人もいるかもしれません。そのときは、毅然とした態度で断りましょう。初めてのセックスを悲しい思い出にしないためにも、セックスのことをきちんと話し合う必要があるのです。