記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
嗅覚と味覚があることで、食べ物と飲み物の香りと味を十分に楽しむことができます。 また、嗅覚と味覚は、食中毒から身を守り、火災や汚染された空気、有毒な化学物質などの危険性を察知します。
基本的な味は塩辛い、甘い、苦い、酸っぱいの4つで、風味は味と匂いの両方を合わせたものになります。 例えば、人は、チョコレートを食べながら、その匂いも味わうことができるため、甘さだけではない複雑な感覚も楽しめるのです。 嗅ぐことと味わうことが同時にできない場合、チョコレートや飴の味わいは、さほどいいものではないかもしれません。
嗅覚や味覚に問題がある場合、食べ物の匂いや味が分からないため、食欲の減退する可能性があります。 また、味を強くするように砂糖と塩を大量に使う事も考えられます。 糖尿病や高血圧の場合、糖分過多や塩分過多は大問題になりかねます。
鼻や鼻腔の問題が嗅覚に影響しているかもしれません。 鼻洞が腫れたり、小さいポリープが鼻の通路を閉塞している可能性があります。
風邪やインフルエンザなどの感染症や頭部への損傷が嗅覚に影響をあたえることがあります。またパーキンソン病、アルツハイマー病の患者も嗅覚を失う症状がみられる事があります。
口の中の感染症や炎症(赤みや腫れ)は、味覚の喪失を引き起こす可能性があります。 頭部外傷やベル麻痺(顔の神経の炎症)も時に味覚能力に影響を及ぼします。
抗生物質や血圧の薬も、嗅覚・味覚に影響を与えることがあり、喫煙、ビタミンやミネラル不足も、問題を起こす可能性があります。
医師に相談してください。 何らかの薬が原因の場合、服用を止めたり、別の薬を使用することで、嗅覚・味覚の改善を図る必要があります。 ただ特に指示がない限り、薬の服用は自己判断で止めないでください。感染症やアレルギーがある場合、医師は症状に応じて、最適な処置を施します。
喫煙している場合、禁煙することで改善することもあります。
嗅覚・味覚を永久に失うことになる人もごく一部います。しかし、調理法を医師からアドバイスしてもらうことで、食事を楽しむことは可能です。
医師に相談するための質問