記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/23 記事改定日: 2019/6/6
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
骨の成長に欠かせない栄養素の「カルシウム」。身長を伸ばすためや骨粗鬆症予防のために、サプリメントなども併用して積極的に摂取している方もいらっしゃいますが、過度のカルシウム摂取は健康上のリスクを引き起こすことがわかっています。具体的には以下で解説します。
カルシウムは私たちの骨や歯をつくる栄養素で、体重に対して1~2%の割合で体内に存在しています。体内にあるカルシウムのうち、約1%が止血や神経の働き、筋肉運動など、生命維持活動に重要な役割を果たしています。
基本的にカルシウムは骨に蓄えられていて、血中のカルシムが不足すると骨からカルシウムを補います。
カルシウムは、牛乳や小魚、乳製品、豆類、豆腐類、緑黄色野菜に多く含まれていますが、カルシウムの吸収率を高めるには、ビタミンDが必要です。
カルシウムを摂り過ぎて血中のカルシウム濃度が上昇し過ぎると、
などを引き起こすことがあります。
血中カルシウム濃度がさらに上昇すると
を招く可能性もあるのです。
食品からのカルシウム摂取で許容上限摂取量を超えることはほとんどありませんが、サプリメントと併用している場合には過剰摂取のリスクがあります。カルシウムのサプリメントを飲んでいる人は、使用量を必ず守りましょう。
カルシウムの成人1日当たり必要摂取量は、650mgです。
650mgを毎日摂取するには、積極的にカルシウムを含む食品を食べる必要がありますが、1度にたくさんのカルシウムを摂ってもあまり意味はありません。
1度に吸収できるカルシウム量は限られており、毎日コツコツと摂り続ける必要があります。1日650mgを目安に毎日の食事で、カルシウムを多く含む食品を積極的に取り入れていきましょう。
カルシウムをバランスよく摂るには食材の調理方法にも注意しましょう。ここでは、カルシウムをバランスよく摂取できるおススメメニューを3つご紹介します。
カルシウムと言えば魚介類とのイメージが強いですが、魚が苦手な人でもおやつ感覚で手軽に食べられるメニューです。
じゃがいもは皮をむいて良く茹でてマッシュします。そこに適量の片栗粉を投入してよく混ぜ合わせ、細かくカットしたとろけるチーズとちりめんじゃこを加え、さらに混ぜ合わせます。
ひとまとめに固まるようになったら、小判大に丸め、バターを熱したフライパンで裏表をこんがり焼けば完成です。
シラスはカルシウムの宝庫です。そのままご飯にかけて食べるのもおいしいですが、カルシウムたっぷりのカブの葉をふりかけにすることで、いつもと違った味を楽しみましょう。
カブの葉は細かく刻み、ごま油でしんなりするまでしっかり炒めます。十分に柔らかくなったらしらすと入れて火を通し、お好みでしょうゆ、砂糖、酒で味付けして煮絡め、最後にいりごまをまぶせば完成です。
カルシウム豊富なししゃもにひと手間加えるだけで豪華主菜メニューの完成です。ししゃもが安売りしているときにぜひ試してみましょう。
だし汁、しょうゆ、みりん、酒、砂糖でお好みに味付けした煮汁をなべて沸騰させます。そこに、良く洗ったシシャモを投入し、落し蓋をして弱火で15~20分ほど煮れば完成です。器に盛りつけて刻みネギや大葉を加えるのもおススメです。
カルシウムの過剰摂取は、様々な症状を引き起こすことについて紹介しました。ただ一方、多くの国民は、摂取量が最低必要量にも達していないのが現状です。なるべくサプリメントに頼らず、普段の食生活の中で積極的にカルシウムを含む食品を摂って、健康な毎日を過ごしましょう。