記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/27
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2回目の熱性痙攣が起こることはあるのでしょうか?救急車を呼んだ方がいいのでしょうか?2回目の熱性痙攣が起きたときの対処法について解説していきます。
5歳までの乳幼児の7~10%は熱性痙攣(けいれん)の経験があるというほど、熱性痙攣は珍しい病気ではありません。発症する年齢は3歳未満が多く、そのうち痙攣が1回のみだった人が55%、2回の人が20%、3回以上発作があった人は全体の約9%とされています。
また、再発する時期は初回発作から1年以内が70%、2年以内が90%とされ、中でも発症年齢が低い場合(特に1歳以内)や、親や兄弟に熱痙攣の既住歴がある人の再発率が高いと考えられています。
上記のような症状が見られる場合は、熱性痙攣が急に止まっても、救急車を呼ぶことをおすすめします。まれに、脳症や髄膜炎が原因となっている場合や、短時間で症状が反復する場合もあるからです。
また、パニック状態のまま運転をすることで事故を起こしてしまうこともあります。熱性痙攣は重篤な病気ではありませんが、痙攣が短時間で何度も繰り返す場合や、5分~10分以上症状が持続する場合は、すぐに救急病院に搬送してもらいましょう。特に20分以上発作が持続する場合は注意が必要です。
痙攣が治まり、ある程度動けるようであれば救急外来を受診する必要はありませんが、問題がないかの確認のため、念のために診察は受けるようにしましょう。夜中に発作が起きた場合は、翌日の診療時間内の受診で問題ないでしょう。
熱性痙攣の多くは数分間で治まるため、命に関わるようなことはめったにありません。そのため発作が起きた時はまず落ち着いて、起こっている症状が本当に熱性痙攣によるものなのかを考えてみましょう。例えば、睡眠中にピクリとする症状は正常な人でも起こることであり、痙攣ではありません。
熱性痙攣で舌を噛むことは滅多にないといわれています。口の中に指・箸・スプーンなどの物を入れるのはやめましょう。口内を傷つけたり、嘔吐物が喉につまって窒息する恐れがあります。また、身体を激しくゆすったり、大声で呼びかけるなど刺激を与えると、症状が悪化するおそれがあるので、しないようにしてください。
呼吸がしやすいように身体を寝かせ、首元やウエストの衣服をゆるめましょう。
また、眼鏡やピンなどの危険物は取り外しましょう。また、嘔吐物が詰まらないように、身体と顔を横向きにしましょう。
痙攣の開始時間、持続時間、前触れの有無、症状、顔色、眼球の動きや異変、発作後の状態などを観察・記録しておきましょう。診察する上で重要な判断材料となることがあります。
10分以上痙攣が持続する場合は、痙攣が起こっている途中でもすぐに救急車を呼んで搬送してもらいましょう。また、発作の様子がいつもと異なっていた時も、後日医療機関で診てもらいましょう。
熱性痙攣が2回起こる人の割合は全体の20%とされており、特に発症年齢が低い場合(特に1歳以内)や、親や兄弟に熱痙攣の既住歴がある人は再発率が高いと考えられています。
パニック状態のまま運転をすると事故を起こしてしまう可能性があるので、痙攣が短時間で何度も繰り返す場合や5分~10分以上症状が持続する場合は、すぐに救急車を呼びましょう。