妊娠中はぐっすり眠ることが難しい時期です。妊娠した喜びを味わう暇もなくつわりが始まりますし、赤ちゃんを育てるためにホルモンの活動が活発になって血液量も体液の量も増えます。また、お腹が大きくなって寝苦しくなるかもしれません。妊娠中のこうした状態の背後には、どんなことが隠れているのでしょうか。
妊娠してから変な夢ばかり見るのはなぜ?
夜寝ているときも、うたた寝しているときも変な夢ばかり見る…。妊婦さんの中には、妊娠してから変な夢ばかり見て、自分がおかしくなっているのではないかと不安に思う方がいます。
ほぼ毎日のように変な夢ばかり見てしまうと、朝からぐったりしてしまいますし、眠ることが怖くなってしまうことも考えられます。あるいは、夜中にパートナーを無理やり起こしてちょっとした言い合いをしてしまうことも考えられます。
妊娠中に夢を見ることが多いのはホルモンバランスが原因と言われていますが、それだけではありません。妊娠中は、今の体調や間もなく迎える出産のこと、出産後から始まる子育てのこと…というふうに、期待と不安が頭の中を駆け巡っている状態です。そもそも、夢は考えごとをしすぎたときや、毎日の生活に大きな変動が起こりそうなときに、無意識のうちに夢として形になる、といわれています。つまり、夢は自分の中にあるさまざまな感情の表れでもあります。母になることを実感し始めたことが、夢として現れていることもあるのです。
妊娠中に見ることが多い夢は?
以下に、妊娠中に見ることが多い夢と、その意味を紹介します。基本的には、どの夢も特に心配することはないものです。
- 忘れる夢
- 赤ちゃんにご飯をあげ忘れる、玄関のカギを閉め忘れる、エアコンを切り忘れるといった夢です。これらは、まだ自分は母親になる準備ができていないのではないか、という不安と関係しています。
- 痛い夢
- 動物や不審者から攻撃されて痛かったり、どこかから落ちて痛かったりする夢です。これらは、傷つきやすい気持ちの表れかもしれません。
- 助けて!と叫ぶ夢
- 車やクローゼットなど、小さい場所に閉じ込められて自力で脱出できない夢は、子育て中心の生活になると自分の自由を制限されたり、失ったりするのではないか、という不安と関係しています。
- 体重に関する夢
- 食べ過ぎたり、変なものを飲んだり、体重が元に戻らないといった夢は、食事に神経を使っている時期に見やすいと言われています。
- パートナーが浮気する夢
- 妊娠したことで体型が変わり、パートナーに関心を持たれなくなるのではないか、という恐れを表しています。
- 性的な夢
- 性に関するポジティブ、ネガティブな出来事に関する夢は、妊娠中の性的混乱と関係しています。
- 記憶の夢
- たとえば、亡くなった両親や祖父母の写真を撮る夢は、古い世代と新しい世代をつなぐ精神的な働きによるもの、と言われています。
- 赤ちゃんと一緒の夢
- 赤ちゃんを抱きしめたり、キスしたり、面倒をみてあげる夢は、もうすぐ始まる日々の予行演習かもしれません。
- 赤ちゃんのリスクを想像する夢
- 病気や奇形の赤ちゃんが出てくる夢は、赤ちゃんの将来に対する不安を表している可能性があります。
- 働いている夢
- 体を動かす仕事をして、疲れや体の痛みを感じている場合、出産に対する不安を表している可能性があります。
おわりに:妊娠中に夢をたくさん見るのは仕方ないこと。パートナーに打ち明けてみよう
- 妊娠中はこれまで見たこともないような夢をたくさんみる可能性がある
- ただ、それは不安を乗り越えて新しい未来を築いていきたい、という無意識の表れでもある
もしかすると、パートナーもあなたと似た不安を抱えているかもしれません。お互いが安眠できるよう、思い切って不安を打ち明けてみましょう。
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