記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/2 記事改定日: 2020/2/28
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
おなかが膨らんでいるような気がして苦しいなら、胃が張っているのかもしれません。
胃の張りは、胃痛や胃もたれと同様にさまざまな人に起こり得る消化器トラブルです。
今回は胃の張りがどのようなものなのか、その症状と原因、解消のためにできる対処法や病院に行くべき目安まで、解説していきます。
胃が張る状態とは、肋骨下あたりの上腹部が膨らんだように感じて、胃のあたりに圧迫感や気持ち悪さ、痛みなどを感じる状態のことを言います。
「胃部膨満感(いぶぼうまんかん)」とも表現され、発症の原因や症状の出方は人それぞれで、張り感や痛みの出る程度や時間帯も人によって変わってきます。腹部膨満感に「おなかが張る」という症状が出ることもありますが、この場合は下腹部の腸が張った状態を指すケースが多く、胃の張りとは区別されることがあります。
胃の張りが起こる原因としては、以下4つの可能性が考えられます。
自分の食習慣や直近の体調を見直して、当てはまる節がないか考えてみてください。
胃の張りを解消するには、以下2つの対処法を行うと効果的です。
暴飲暴食や炭酸飲料の過剰摂取など、消化機能を低下させ胃の張りの原因となる食習慣を見直し、少しずつ改めていきましょう。
具体的には、以下のポイントに留意して食習慣を変えていくことを心がけてください。
なお、胃の張りによる圧迫感と痛みがひどく食欲が沸かないときは無理に食事を摂らず、1~2食抜いて胃を休ませてあげるのもおすすめです。
胃の働きは自律神経によってコントロールされているため、自律神経のうちリラックスした状態を保つ副交感神経を優位にすることが、胃の回復にも役立ちます。
副交感神経を優位にするにはストレスが大敵となりますので、以下のような対策をとって心身にストレスをため込まない努力をしてください。
「胃の張り」は、上で述べたような日常生活上の習慣を改善すれば自然に良くなることがほとんどです。
しかし、なかには腸閉塞など消化管の病気が原因で引き起こされることもあります。次のような特徴や症状を伴う「胃の張り」は危険な病気が潜んでいる可能性も考えられるため、できるだけ早めに病院を受診しましょう。
上腹部が膨らみ、さらに圧迫感や痛みがあるなら、胃の張っている状態だと考えられます。発症のきっかけは暴飲暴食やストレスなどさまざまですが、根本的な原因は胃の機能低下である可能性が高いでしょう。
通常の胃の張りであれば、食習慣の見直しや胃の働きを司る自律神経のバランスを整えることで緩和できますが、まれに深刻な病気が隠れている可能性がありますので、長く続く場合や血便、黒い便がでるときなどは早めに病院で検査しましょう。
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