記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/10/18
記事監修医師
前田 裕斗 先生
生理のタイミングは排卵のタイミングを知る方法のひとつです。妊娠検査薬を使うタイミングの参考にもなりますが、生理不順の人はどのタイミングで妊娠検査薬を使えばいいのでしょうか。
生理不順の人達の妊娠検査薬の使い方について具体例を交えて解説しているので、参考にしてください。
卵子と精子が受精をして受精卵となり、子宮に着床するとhCG(ヒト絨毛性コナドトロピン)というホルモンが分泌されます。妊娠をして、受精卵が子宮に到着したころから分泌され始め、子宮内膜にしっかりと着床することで分泌量が安定します。
現在販売されている妊娠検査薬は、尿中のhCGホルモンに反応をして、妊娠の有無を調べています。
生理不順があり生理予想日がわかりづらいという人は、妊娠検査薬を使うタイミングに迷ってしまうかもしれません。もし、基礎体温をチェックしている場合には、基礎体温が上昇する日が排卵日であるとわかります。高温期に入ってから約2週間後が生理予定日にあたりますから、その日を基準として1週間後以降に使用してみましょう。
基礎体温がわからないときは、性行為を行った日を思い出してみましょう。妊娠をしているのであれば、性行為を行った日の付近で排卵がされていたということになります。性行為を行った日を排卵日と仮定すると、約2周間後が生理予定日にあたります。さらに1週間後以降が妊娠検査薬を使うタイミングに相当するでしょう。
いずれも、あくまでも仮定によって計算をしているため、もし結果が陰性であっても生理が来ない場合は、数日後に再検査をしてみましょう。
妊娠検査薬を使うときには、いくつかの注意点があります。
現在の検査薬は感度が高いため、生理予定日前に陽性が出ることもあります。しかし、たとえ陽性であっても、その後着床をせず妊娠が成立しないということもあり得ます。妊娠が成立して、hCGホルモンが十分に分泌されるのは、生理予定日から1週間後ごろからです。正確な結果を知るためには、生理予定日から1週間後以降に検査薬を使用しましょう。
正確な測定を行うためには、検査に必要な量の尿がかけられているかということの他に、尿中のhCG濃度が適当であるかということが大切です。水分を大量に摂取した後の尿や、アルコール摂取をした翌日などは、尿量が多すぎてhCG濃度が薄まっていることがあります。アルコールを控え、朝一番の尿で検査をしてみると良いでしょう。
たとえ未開封であっても、保管場所の状況によっては劣化が進んでいることもあります。検査薬は使用期限内のものを使いましょう。
産婦人科で確定診断を受けるためには、超音波検査によって胎嚢が確認されることが必要です。あまりにも早くに受診をすると、たとえ医療機関であっても妊娠が確認できないことがあります。もし確定できなくても、受診をすれば診察料がかかります。また、妊娠については、健康保険対象外になり自費診療となります。
確実に妊娠と確定診断ができるのは生理予定日から1〜2週間後くらいですから、妊娠検査薬の使用も産婦人科の受診もその頃が良いでしょう。
妊娠検査薬は、家庭でも妊娠の有無を確認できる大変便利な検査薬です。しかし、使うタイミングによっては、正確な結果が得られないこともあります。焦る気持ちから、生理予定日前に検査を行うという人もいますが、確実に結果を得るためには生理予定日から1週間後以降の検査が望ましいでしょう。
この記事の続きはこちら