記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/6/6 記事改定日: 2019/8/1
記事改定回数:2回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
使い終わった妊娠検査薬は、再利用できるのでしょうか。また、古くなったものを使ってもいいのでしょうか。この記事では、妊娠検査薬の使用方法と陽性反応・陰性反応が正しく出ないケースについて解説していきます。
市販の妊娠検査薬は、妊娠すると尿中に現れる「hCG(human chorionic gonadotropin:ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンの濃度を測っています。hCGにだけくっつく抗体を利用し、検査キット内でそれを連鎖的に反応させることで、最終的に陽性のラインが浮かび上がる仕組みです。
陰性の場合は反応がみられませんが、尿をかけた時点で検査キットの仕組みはもうはたらきを終えています。そのため、再び尿をかけても検査薬として機能しません。つまり、本来なら陽性反応を示すほどのhCG濃度だったとしても、「陰性判定」が出てしまうのです。再利用せずに、毎回新しいものを使いましょう。
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一般的な妊娠検査薬は、尿をかけて窓にラインが表れるかどうかで妊娠の可能性を判定できます。使い方はとても簡単ですが、失敗することもあります。
たとえば、かける尿量が適切でなければ正確な判定はでなくなります。かける尿が少なすぎても、多すぎても、正確な判定が出にくくなるので注意しましょう。
また、尿をかける場所を間違えて判定用の窓にまでかけてしまったり、使用後に検査薬を激しく動かしてしまった場合も正しく判定できなくなります。尿をかけた後の検査薬は、逆さにしたり振り回したりせず、静かに水平に置きましょう。
さらに、妊娠検査薬自体が古くなっていて反応しないケースもあります。使う前に、使用期限が切れていないかを確認しましょう。
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メーカーによって仕様が異なりますが、一般的な妊娠検査薬は2種類の窓があります。ひとつは、妊娠の可能性の有無を示す判定用の窓、もうひとつは検査が終了したかどうかを示す終了通知用の窓です。
正しく検査した結果が陽性の場合、終了通知用の窓、判定窓の両方に線が表示されます。一方、正しく検査した結果が陰性だった場合は、終了通知用の窓には線が出るものの、判定窓には何も表示されません。
そして、もうひとつのケースとして、終了通知用の窓にも、判定窓にも線が表示されないことがあります。この場合、検査を正しく終了できておらず、正確な診断ができていない状態です。検査が失敗しているので、新しい検査薬を使ってもう一度検査しましょう。
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妊娠検査薬の使い方を誤ると、妊娠していないのに陽性反応が出てしまうことがあります。妊娠検査薬を使うときは、適切な場所に適量の尿をかける必要がありますが、どちらかを間違えてしまった場合、正確な結果が出なくなってしまうのです。妊娠検査薬を使用する際は、検査薬ごとの使用方法とや使用時期をきちんと守りましょう。
また、検査薬は、尿中のhCG濃度で陽性かどうかを判定しているため、妊娠以外の理由でhCG濃度が高くなっている場合も陽性反応が出てしまいます。たとえば、尿に血液やタンパク質、糖などが高濃度で含まれている場合、不妊治療でhCGホルモンを投与している場合、または子宮外妊娠(異所性妊娠)などの異常妊娠や、絨毛性疾患などがある場合でも、陽性反応が出ることがあります。
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妊娠検査薬は尿の量やかける場所、扱い方などを誤ると正確な判定ができなくなります。使用方法をよく読み、正しく使用しましょう。