記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「十二指腸潰瘍」と診断されてしまった場合、気になるのが日々の食事での注意点です。ここでは治療中におすすめの食べ物や、控えるべき食べ物などについて、具体的にお伝えしていきます。
十二指腸潰瘍になったときには、3食規則正しくとって胃の調子を整えましょう。暴飲暴食を慎み、寝る直前に食べるのもやめてください。食事をするときには、ゆったりとした気分でよく噛み、ゆっくり食べることが大切です。
食事は栄養価が高く消化のよいものを選び、栄養バランスがとれた食事内容になるよう心がけましょう。極端に熱いものや冷たすぎるもの、味の濃いものや酸味の強いもの、刺激の強いものは避けてください。揚げ物や炒め物よりは、煮物や蒸し物、ゆでたものの方が消化に良いでしょう。
コーヒーや炭酸飲料、アルコールなどの嗜好品は胃を刺激して胃酸の分泌を高めます。摂りすぎに注意してください。目安としては、低濃度のウイスキーならシングル1杯程度です。ビールや炭酸飲料は刺激が強すぎるので、控えた方がよいでしょう。コーヒーは空腹時を避け、ブラックではなくミルクを多めにいれることをおすすめします。
また、食後は30分~1時間ほど右を下にして横向きに休むようにしましょう。
十二指腸潰瘍の治療中には、なるべく消化の良いものをとるようにしてください。具体的には、おも湯やお粥、雑炊やうどん、野菜の煮物などが良いでしょう。ヨーグルトや牛乳、チーズなども粘膜を保護してくれます。
ほかに適している食べ物には、以下のようなものがあります。
冷たいものよりは常温や温かいものの方が胃への刺激が少なくなります。牛乳は温かくして飲むとよいでしょう。また、野菜は軟らかくゆでたり、うらごしすると消化がよくなります。
脂っこいものや消化に悪いものは、治療中は控えた方がよいでしょう。具体的には、てんぷらなどの揚げ物や焼き肉、ラーメンなどは避けてください。いかや貝類、いちごやいちじくのような種の多い果物も消化がよくありません。
また、玉ねぎやにんにくといった刺激の強い野菜や、ごぼうやたけのこなどの繊維質の野菜もやめておきましょう。梅干しや香辛料などの胃酸の分泌を促す食べ物も、控えめにとるように心がけてください。
なお、お酒やコーヒー、炭酸飲料などの嗜好品をとるときには、少なめにしたり刺激を減らす工夫をするとよいでしょう。
十二指腸潰瘍になったら、胃酸の分泌を促進させる食事は避け、胃にやさしく塩分を控えた食事を心がけましょう。治るまでは炭酸飲料やお酒などの嗜好品も控えた方が無難です。空腹時に症状が出やすいので、規則正しく3食とるようにしましょう。なお、食べ物ではありませんが、たばこは症状を悪化させますので、治療中は禁煙することをおすすめします。
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