記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/23
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
小腸は、胃から食べ物を受け取って消化・吸収しながら大腸へと送る消化器官です。
おかゆ状まで消化された食べ物を、栄養素レベルにまで消化・分解する働きを担っています。
今回は、小腸での食べ物の消化と栄養の吸収について、そのメカニズムや消化を行う消化酵素の種類を解説していきます。
小腸では、食べ物の分解に必要な酵素をたっぷりと含んだ小腸液(しょうちょうえき)と呼ばれるアルカリ性の消化液が、1日あたり約2.4L分泌されています。
小腸液に含まれる代表的な消化酵素は、以下の6種類です。
これらの消化酵素を含む小腸液は、小腸内のリーベルキューン腺という器官から分泌され、内壁の微小絨毛という小さな突起に大量に分布することで、食べ物に行き渡ります。
消化酵素の働きにより、胃からおかゆのような状態で運ばれてきた食べ物は、身体が栄養として吸収できる「栄養素」の状態にまで分解されていくのです。
ここからは、小腸が食べ物を消化し、栄養として吸収する仕組みについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
小腸が食べ物を消化・分解し栄養素として吸収するメカニズムは、以下の通りです。
上記1~5の工程は、規則的な伸縮運動によって食べ物が少しずつ小腸内を移動する過程で、ゆっくりと繰り返し行われています。
これにより、小腸は食べ物を消化・分解し、人間が食べ物から吸収できる栄養・水分のおよそ90%を吸収しているのです。
小腸では、リーベルキューン腺という器官から消化酵素をたくさん含む小腸液が分泌されています。小腸液に含まれる代表的な消化酵素は、マルターゼ・スクラーゼ・ラクターゼ・アミノペプチターゼ・ジペプチターゼ・ヌクレオシターゼの6種類です。各消化酵素は、食べ物に含まれる栄養成分を人間の身体が吸収できる栄養素レベルにまで分解する働きをしています。健康維持に役立つ知識として、ぜひ覚えておいてください。
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