記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/19
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
腎臓は腰のあたりに位置する臓器で、そら豆に似たかたちをしています。血液中の老廃物や毒素を排泄する働きを持ち、体内の水分やホルモンバランスの調整もしている器官です。
この腎臓を健康的に保つためには食事の面からのアプローチが大切とされます。この記事では、腎臓に負担をかけない食生活について紹介します。
腎臓の働きが低下すると、体内に老廃物や余分な水分・塩分がたまってしまいます。すると、むくみ、吐き気、頭痛、食欲不振、血圧上昇、貧血、倦怠感などの症状があらわれます。腎不全などを発症すると元通りに回復することが難しく、腎臓には病気を未然に防ぐケアが必要だといわれています。
腎臓のケアは食生活が基本となります。腎臓の主な働きは老廃物の排泄ですので、老廃物を減らし、腎臓の負担を減らすことが大切です。
特にたんぱく質には要注意です。たんぱく質は筋肉を含めた体を維持するために必要な栄養素です。しかし、過剰摂取は腎臓に負担をかけることになります。良質なたんぱく質を適切な量で食生活に取り入れるようにしてください。
油、砂糖、でんぷん類など
肉や魚、牛乳、卵、大豆など
主食であるごはんやパン、麺類には炭水化物のほかたんぱく質も含まれていますが、体が利用しやすいアミノ酸のバランスではありません。
一方、良質なたんぱく質は老廃物の排出が少なく、体によいエネルギーを豊富に含んでいます。そのため腎臓の負担を抑えるには、良質なたんぱく質を適量摂取することが必要なのです。参考にしたいのが「アミノ酸価」と呼ばれる指標で、良質なたんぱく質の選択に役立ちます。
理想的なアミノ酸価を持つ食品をとるほか、食事では加工品をなるべく避けましょう。練り製品や調理済み食品などは塩分が高く、過剰摂取は腎臓に大きな負担をかける可能性があります。生魚を購入し、塩分を控えた方法で調理するとよりよいです。
腎臓の負担を減らすためにも、たんぱく質の制限は必要です。しかし注意したいのがエネルギー摂取量です。エネルギーは多すぎると肥満を招きますが、不足すると体内でたんぱく質がきちんと分解・吸収されません。すると血液や筋肉などの生成に影響を及ぼします。たんぱく質を制限したら、脂質や糖質などでエネルギーをしっかりと補ってください。その際、低たんぱく・高エネルギーの食品を選び、バランスのよい食事を心がけましょう。
腎臓を気づかう食生活には、たんぱく質の管理がとても大切です。特に注意したいのが、質と量。良質なたんぱく質を適量で摂取してください。脂質や糖質を含む食品をうまく組み合わせながら、バランスのいい食事を目指しましょう。
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