記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/31
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
朝起きたとき、喉がヒリヒリと痛んでいませんか?この寝起きの喉の痛みが起こるのは何故なのでしょうか?また、寝る前にはどのような対策を行えばいいのでしょうか?寝起きに喉が痛くなる原因や対策方法について解説していきます。
睡眠中に起こる咳や喉の痛みの原因の中で最も多く見られるのは、乾燥です。普段、喉の粘膜は唾液によって守られている状態ですが、この部分が乾燥して細菌やウイルスが付着すると炎症が起こります。
特に睡眠中は喉が乾燥しても水分補給ができないため、寝起き時は喉の乾燥により痛みを感じやすくなります。そして、眠っている間は唾液の分泌量が少なくなり、日中よりも乾燥しやすい状態になっているため、口呼吸で口腔内の唾液が蒸発してしまうとさらに乾燥が酷くなってしまいます。
乾燥が酷くなると、呼吸時にウイルスや細菌が口の中に侵入して喉の炎症が起こりやすくなるため、風邪やインフルエンザの感染リスクやアレルギー発症のリスクも高くなってしまいます。
睡眠中に口呼吸になっている人は、意識的に鼻呼吸に切り替えるようにしましょう。
もし、夏場は特に症状が見られないのに、秋から冬にかけて寝起き時に喉の痛みが気になる場合は、寝室の湿度低下が原因で空気が乾燥している可能性があります。とくに冬場は空気が乾燥しがちなことに加えて、エアコンやヒーターなどの暖房器具の利用によりさらに室内の乾燥が酷くなりがちです。
寝るときにマスクを装着すると、睡眠中も口腔内のうるおいを保持することができるのでおすすめです。口呼吸の自覚がない人でも、寝起きの喉の痛みを予防することができます。普段から鼻呼吸ができている人でも、空気が乾燥しやすい冬場はマスクをして眠ることで、睡眠中の鼻や口からのウイルスの侵入を防ぐことができます。
現在は、肌触りの良いメッシュ生地で耳にかけるゴム部分がアジャスター付きで長時間装着しても痛みを感じにくい「就寝時用マスク」も発売されているため、活用してみるのもいいでしょう。息を吸い込んだ時にフィルタで空気を温めて、喉の負担を軽減できるものもあります。
以下の6つの項目のうち、3項目以上当てはまる人は口呼吸になっている可能性があります。
口呼吸をしてる人は、寝るときにマスクをつけることをおすすめします。
寝室の最適な湿度は50~60%とされていますが、日本の冬場は10~20%ほどまで湿度が下がることも多いため、湿度計を置いて湿度を確認したり、加湿器を使用して湿度を上げるなどの工夫をすることが必要になります。
加湿器の代用として、寝室に濡れたタオルをハンガーにかけて吊るしておいたり、空気を取り込んで呼吸をする観葉植物を置いておくのもいいでしょう。
喉が痛む主な原因は乾燥のため、うがいをして喉を潤すのも効果的です。水分補給を行うときにそのまま水を飲んでしまうと、喉に付着している最近やウイルスまで一緒に飲み込んでしまうため、必ずうがいをしてから飲むようにしましょう。
また感染症予防として、コップ1杯の水に一つまみ塩を入れるとより効果的になります。
うがい後はのど飴を舐めると、唾液の分泌量が増えて喉の炎症を和らげることができるため、おすすめです。ただし、メンソール系ののど飴は刺激が強いため避けましょう。はちみつ、キンカン、カリンなどを含むのど飴がおすすめです。
睡眠中に起こる咳や喉の痛みの原因の中で最も多く見られるのは、乾燥です。
特に、睡眠中に口呼吸をしている人や寝室が乾燥している人は注意が必要となります。寝る前はマスクをつけたり加湿器をつけて乾燥を予防し、起床後はうがいやのど飴を舐めるなどの乾燥対策を行うようにしましょう。
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