寝起きのストレッチはいいこといっぱい!おすすめの方法も紹介します

2018/11/21

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

凝り固まった体をほぐし、血流改善効果も期待できるストレッチ。
夜寝る前に行うとよく眠れることで知られていますが、朝のストレッチも体に良いのです。
今回は寝起きのストレッチの効果と方法、取り組むときに注意すべきポイントまで、まとめてご紹介していきます。

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寝起きの朝にストレッチすると、どんな効果があるの?

朝起きてすぐストレッチをすると、以下のような健康効果を得られるとされています。

  • 眠っている間に凝り固まった首、肩などのコリをほぐしてくれる
  • 体のコリがほぐれることで、寝起きに感じる首や背中、腰などの痛みが軽減される
  • 筋肉を伸ばし、ほぐしておくことで、日中の姿勢の悪化や疲労の蓄積が予防できる
  • 全身の血流が良くなるため血栓もできにくくなり、高血圧や脳梗塞の予防に役立つ
  • 適度に体温が上昇するため、心身が目覚めて体を動かしやすくなる
  • 促進された血流にのって酸素が全身に行き渡り、1日の集中力が上がる

このように、寝起きのストレッチは朝に感じやすい倦怠感や疲労感、痛み・コリなどを軽減し、1日を活動的に過ごすための準備運動となってくれるのです。

寝起きの朝におすすめのストレッチは?

ここからは、寝起きですぐにできる簡単なおすすめストレッチを、横になった状態からできるものと、座った姿勢で行うものに分けて合計4つご紹介します。
いずれも首・肩・背中を中心に全身の血流改善の効果が期待できるので、参考にしてくださいね。

ベッドでできる!寝たままストレッチ

《その1》仰向けで伸びをする
両手を組んで、手のひらを返しながら頭の上へと持っていき、全身を上下に伸ばします。
30秒間を目安にぐーっと伸ばした状態キープし、全身の力を抜いて体をゆるめてください。
《その2》仰向けのまま腰をひねる
上向きに寝転んで足はまっすぐ、腕は肩と一直線になるよう伸ばした姿勢になります。
次に、右足の膝を90°に曲げて持ち上げ、そのまま左手で引っ張るようにして左側に倒し、同時に顔を右側に向けて上半身は右側に傾け、腰を起点に体をひねります。
心地よく腰回りが伸びる位置まで体をひねったら、深呼吸をしながら10~30秒キープし、ゆっくりともとの姿勢に戻します。
右足が終わったら、今度は左足も持ち上げて倒し、同様にストレッチしてください。
《その3》うつ伏せから背中を反らせる
うつ伏せの根姿勢で足はまっすぐに延ばし、胸の横に両手のひらをつきます。
両手で上半身をゆっくりと持ち上げて反らせていき、自分が気持ちいいと感じる位置でストップさせ、もとの姿勢に戻ってください。
背中を大きく反らせるのが難しい場合は、手のひらではなく両肘をつき、できる範囲で上半身を持ち上げてみましょう。

目が覚める!座ってできるストレッチ

ベッドや椅子、床などに楽な姿勢で座って、背筋をピンと伸ばしてください。
次に、鼻から深くゆっくりと息を吸い込みながら、両肩を耳たぶに近づけるように持ち上げ、一番高いところで数秒間キープします。

最後に息を吐きだしながら、すとんと両肩の力を抜いて肩を落とします。
ここまでの上下運動を1回として、深呼吸とあわせて数回行ってください。

このとき、肩が内側に入った猫背の状態で行うと周りの筋肉が緊張するので、両肩は肩甲骨の方へ反らせる・落とす気持ちで行うと良いでしょう。

寝起きのストレッチ、取り組むときのポイントは?

最後に、朝起きてすぐに行うストレッチの効果を高め、ケガを防止するために知っておきたいポイントを2つご紹介します。

体の声を聞いて、痛いときは絶対に無理をしない

まだ心身が目覚めていない状態でのストレッチは、その人の体に無理のない範囲で行わなければ、ケガや心臓に負担がかかる原因となります。
朝のストレッチは、呼吸の苦しさや体の痛みを感じない範囲で行えば十分なのです。

血流をよくするため、コップ1杯の水分を摂ってから行う

起床後すぐは体内の水分量が少なく血液がドロドロしていて、脳梗塞などの原因となる血栓ができやすくなったり、血圧が上がりやすい状態になっています。
血流をよくし、ストレッチ効果を十分に得られるようにするためにも、ストレッチの前にコップ1杯の常温の水か白湯を飲んで、水分補給することをおすすめします。

起床後すぐの歯磨きも、血栓予防に効果的!

寝起きの口中にある歯周病菌が血液に入り込むと、血栓ができやすくなり、脳梗塞を発症するリスクがおよそ2.8倍にもなるといわれています。
血栓や寝起きの血流悪化を予防するには、朝起きたらまず歯を磨いてからコップ1杯の水分をとり、ストレッチを始めるべきと覚えておきましょう。

おわりに:寝起きストレッチの習慣づけで、いろいろな健康効果が期待できる

朝起きてすぐのストレッチで筋肉のコリが解消されると、寝起き独特の倦怠感や体のコリ・痛みが軽減され、活動的な1日を過ごす助けになります。

今回ご紹介したストレッチの内容もベッドでできる簡単なものばかりなので、体への負担もほとんどありません。また、事前の水分補給や歯磨きとあわせて習慣化すれば、さらなる健康効果も期待できます。この記事を参考に、あなたが気持ちいいと感じる動きから、朝のストレッチを習慣化させていきましょう。

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