記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
乳糖不耐症は、体が牛乳に含まれる糖分を受けつけないことです。 これにはすべての乳製品が含まれます。 ミルクアレルギーとは同じものではありません。 生命を脅かすような問題とはなりません。 しかし、乳糖不耐症は一般的におこるもので、胃の不快感を引き起こします。
症状には、悪心、胃痙攣(痛み)、膨張(お腹の張り)、おなら、下痢があります。 時々、胃の中でゴロゴロとした音が聞こえることもあります。
乳糖不耐症の人は、ラクターゼ※を有していません(※ラクターゼは、小腸内にある重要な酵素で、体が乳製品に含まれている糖を消化するのに役立ちます)。 家族歴が原因でラクターゼを持っていない人もいます。 ただしそれが原因の場合はまれなケースです。 感染症や特定の病気があるためにラクターゼを持っていない人もいます。 セリアック病、クローン病および炎症性腸疾患(IBD)が、乳糖不耐症を引き起こす最も一般的な疾患です。
「ミルクチャレンジ」は、乳糖不耐症であるかどうかを確認する最も簡単な方法です。 ミルク、アイスクリーム、チーズなど、すべての乳製品を数日間の間飲食しないでみてください。 その後、一杯ミルクを飲み、飲んだ後1時間以内に胃の問題がおきるかどうか確認してみてください。 胃に何か問題があるようなら、おそらく乳糖不耐症に可能性があります。
それでも乳糖不耐症があるかどうかよくわからない場合は、医師に相談してください。 医師は病歴と乳製品でどのような症状がこれまでに出たのか質問します。 医師にもはっきりわからない場合には、次のような検査方法があります。
・乳糖不耐症または乳糖不耐性遺伝子があるかどうかを検査するために血液検査を行います。検査では、 乳糖入りの飲み物を飲むように言われます。
2時間後、医療技術者や看護師が、注射器に接続した小さな針を腕の静脈に挿入して、血液サンプルを採取し検査機関に送ります。
・水素呼吸検査という方法もあります。 これは、病院、検査機関、またはかかりつけ医師のクリニックで行うことができます。
この検査では、乳糖を含んだ飲み物を飲むよう指示されます。 15分後に、気球のような形の袋に呼気を吹き込むように求められ、これを15分おきにくりかえします。 袋内部の空気に水素が含まれているか検査をします。 空気に水素がたくさん含まれている場合、おそらく乳糖不耐症です。 この検査には約2時間かかります。
・便の酸性度試験(検査機関に便のサンプルを提出して行う)という方法もあります。 乳幼児に対して一般的に行う検査です。
・遺伝学的検査という方法もあります。 血液や唾液(唾液)のサンプルを通して遺伝子のサンプルを採取します。
・腸の外科的生検が行われることもあります。 この方法は病院で行われるもので、 麻酔を必要とします。 医師は小腸の近くの胃の中に小さな切り込みをいれます。 医師は腸を見るために小さな切削工具とスコープを挿入します。 医師は腸からサンプルを取り、検査機関に送ります。
乳糖不耐症の治療法はありません。 食べ物を選択することにより、胃の痛み、ガス、および下痢を軽減するのに役立ちます。
・飲食する乳製品の量を減らす。 例えば、1回に飲むミルク1杯は1/4または1/2カップ以内の量にする。
・他の食べ物(乳製品ではないもの)と一緒に乳製品を飲む
・乳製品を摂取した後、再び摂食する場合は、数時間待つ
・乳糖の少ない食品を選らぶ たとえば、バターミルクやハードチーズ(チェダー、パルメザン、ロマーノ)など。
・非乳製品のコーヒークリーマーのように、大豆製品または非乳製品製品を代用する
・乳糖消化に役立つサプリメントを使用する 乳製品を飲食する前に噛んで服用できる薬などもある
・食料品店では乳糖を含まない食品を選ぶ
・ヨーグルトを食べましょう。 ヨーグルトは胃の不調を助けます。
・カルシウム多く含む自然食品を食べてみましょう。 たとえば、葉物野菜、牡蠣、イワシ、缶詰のサーモン、エビ、ブロッコリーなどがあります。 オレンジジュースを選ぶようにし、またカルシウムが加えられているシリアルを選んでください。
次のようにすることで、乳糖不耐症の不快感を軽減することができます。
・飲食する乳製品の量を減らす。 例えば、1回に飲むミルクは1/4または1/2カップ以内でなければならない
・他の食べ物(乳製品ではないもの)と一緒に乳製品を飲む
・乳製品を摂取した後、再び摂食する場合は、数時間待つ
・乳糖の少ない食品を選らぶ。 たとえば、バターミルクやハードチーズ(チェダー、パルメザン、ロマーノ)など。
・非乳製品のコーヒークリーマーのように、大豆製品または非乳製品製品を代用する
・乳糖消化に役立つサプリメントを使用する。 乳製品を飲食する前に噛んで服用できる薬などもある
・食料品店では乳糖を含まない食品を選ぶ
・ヨーグルトを食べるようにしましょう。 ヨーグルトは胃の不調を助けます。
・カルシウム多く含む自然食品を食べるようにしましょう。葉物野菜、牡蠣、イワシ、缶詰のサーモン、エビ、ブロッコリーなどがあります。 オレンジジュースを選ぶようにし、またカルシウムが加えられているシリアルを選んでください。
胃の痛み、ガス、膨張(お腹の張り)のない生活はご自身次第です。 食べるものに注意をし、乳製品の量を制限すれば、より快適に生活できます。
・乳製品を食べる直前に飲むことができる「乳糖錠剤」はありますか?
・アイスクリームはミルクと同様の症状をおこしますか? 冷凍ヨーグルトの場合はどうでしょうか?
・胃の痛み、ガス、膨張、下痢には、他の原因もありますか?
・乳製品アレルギーの症状はどのようなものでしょうか?