病院での膀胱炎の治療内容とは!?自力で治す方法はないの?

2017/5/22 記事改定日: 2018/8/29
記事改定回数:2回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

膀胱炎と診断されたらどんな治療を行うのでしょうか。自分でできる膀胱炎に対するセルフケアはあるのでしょうか。
この記事では、膀胱炎に対する医師による治療と自分でできる対処法をご紹介していきます。

膀胱炎の治療方法とは!?

軽度の膀胱炎であれば、通常、数日以内に自己治癒します。しかし、医師に膀胱炎と診断された場合は、一般的に抗生物質による治療が行われます。抗生物質は通常、錠剤またはカプセルで1日に2回から4回、数日間服用します。

ほとんどの人に抗生物質治療の副作用はないことが多いですが、体調不良やかゆみ、発疹や下痢などの症状が表れる場合もあります。

妊娠していたり、血尿などの深刻な症状が見られたりする場合は、治療前に必ず医師にそのことを伝えてください。

膀胱炎を引き起こす細菌の中には抗生物質に耐性のあるものもいます。その場合別の抗生物質が必要になることもあります。何度も膀胱炎を繰り返す場合にはプロバイオティクス、エストロゲンを用いた治療が行われることもあります。

治療期間

治療の長さは、症状の重さや尿道に問題があるかどうか、感染を繰り返しているかどうかによって変わります。男性の場合、細菌が尿道の周辺の前立腺などに移動することもあるので治療が長引くこともあります。

抗生物質を服用するときは、医師の指示に従い、症状が改善してきたとしても、必ず抗生物質は飲み切ってください。症状が数日以内に改善する兆しを見せていない場合は、再度医師に相談してください。

サプリメントの併用はOK?

サプリメントの中には副作用があるか、または処方薬と組み合わせるとうまく反応しなくなるものもありますので、サプリメントの服用を医師による治療と平行して行おうと考えている人は、まず医師に相談しましょう。

病院で処方される治療薬の種類は?

病院を受診して膀胱炎と診断された場合は、抗生物質の投与が行われます。膀胱炎の多くは自然に治ることが多いため、抗生物質は3日程度の内服でよいとされています。

代表的な抗生物質は、クラビット®やフロモックス®などです。尿の培養検査を行って原因菌を特定し、それに合わせた抗菌薬を投与するのが理想的ですが、培養検査は数日以上の時間を要するため、一般的には培養検査の結果を待たずにこれらの抗菌薬が使用されます。
しかし、中には抗生物質が効きづらい多剤耐性菌による膀胱炎もあるため、この場合には培養検査の結果によって抗生物質が変更になることもあります。

膀胱炎は自力で治せる?セルフケアの方法は?

軽度の膀胱炎であれば、セルフケアで改善できます。予防にもつながるので、普段の生活から以下のことに気をつけましょう。

十分水を飲む

尿の回数や量が増えるので、膀胱から細菌を排出する効果が期待できます。尿失禁、頻尿、心臓や腎臓の不全など、他の健康問題のために、大量の水を飲むことができない場合は、医師に相談してください。

トイレを我慢しない

尿意をもよおしたら、我慢せずできるだけすぐトイレに行くようにしましょう。尿が膀胱内に長い時間とどまったままだと、細菌が増殖する可能性があります。

治療中は性行為を控える

膀胱炎の治療中は、症状が悪化する可能性があるため症状が改善するまで性行為はしないようにしましょう。また、普段性行為をする際も行為の後にお手洗いに行き、性行為中に尿道に入った可能性のある細菌を尿と一緒に出してしまいましょう。

避妊方法を変える

避妊のためにペッサリーや殺精子剤を使っている場合は、他の避妊方法を検討しましょう。これらの避妊方法は膀胱炎を発症する可能性を高めてしまう危険があるといわれています。

ゆったりとした下着をつける

締め付けの少ない下着を着用しましょう。また尿道の周りを乾燥した状態に保ちましょう。

患部を温める

お湯を入れたボトルや温熱パットをお腹や股にあてると膀胱炎の不快感を和らげることができます。

漢方薬は、膀胱炎に効果ある?

膀胱炎は基本的には抗生物質を服用して、膀胱内にたまった細菌を退治する治療が必要となります。また、利尿作用や尿路の炎症抑える作用が期待される「猪苓湯」や排尿時痛を抑える「竜胆瀉肝湯」などの漢方薬が用いられることもあります。

これらの漢方薬の効果には個人差があり、十分な効果が見られないことも少なくありません。また、血尿や発熱をきたしているような重度な膀胱炎では、漢方薬だけの服用で治癒することは難しく、抗生物質の使用など適切な治療を行わないと腎盂腎炎などの進行する可能性もあります。このような場合には、自己判断で漢方薬を服用せず、必ず病院を受診して検査・治療を受けるようにしましょう。

おわりに:膀胱炎の治療は医師と相談しながら行いましょう

膀胱炎は医師の指示に従いながら治療していきましょう。自分でサプリメントなどを飲む場合は、医師に相談しないと治療の効果を弱めてしまう場合もあります。抗生物質による治療は早く効果があらわれる場合も多いですが、医師に指示された期間薬を飲み続けるようにしましょう。治療中はここでご紹介したセルフケアも行ってみてくださいね。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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