「痩せる」ことがやめられない!恐ろしい病気「拒食症」に要注意①

2017/6/29

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

ミニスカートが似合うスラッとした長い脚に、ブレスレットが映える細い腕――そんなモデル体型に憧れを抱く女性は少なくありません。
実際、「細い人を見かけると、羨ましくてついじっと見ちゃう」「ついつい自分と友達のスタイルを比べちゃう…」なんて経験のある方は、かなり多いのではないでしょうか?

しかし、体型へのコンプレックスや「痩せる!」という気持ちが強すぎるあまり、過度なダイエットや食事制限で、ある病気を発症してしまう人もいます。

その病気とは、「拒食症」です。

ということで今回から2回にわたって、「拒食症」の特徴や治療法などの全般的な知識をお伝えしていきます。

拒食症とは?

拒食症は摂食障害の一種です。「自らを飢えさせようとする」「過剰に体重減少する」という特徴があり、過度に痩せることで他の病気を引き起こしたり、最悪の場合は命を落としたりすることもあります。

拒食症患者は名前の通り、とにかく食べ物を拒否する傾向にあります。これは、体重や脂肪が増えることに恐怖を感じているためです。また、客観的に見てすごく痩せていたとしても、本人は「自分は太っている」と思い込んでいます。

拒食症になりやすいのはどんな人?

拒食症のような摂食障害は、男性よりも女性の方がかかりやすい傾向にあります。俳優、モデル、ダンサーなど外見や体重が重要視される職業の人は、特に発症するリスクが高いとされています。また、拒食症の人は学校や職場などで非常に優れた成績をあげている傾向があります。そして強迫観念、不安症、抑うつ症状の傾向もあります。

拒食症は思春期に発症することが多いとされていますが、何歳であっても発症する可能性がある病気です。

拒食症の原因は?

はっきりとした原因はわかっていませんが、人格的な要因や感情、思考パターン、環境的要因や遺伝的要因などが組み合わさった結果、拒食症が引き起こされるのではないかと考えられています。

具体的な原因としては以下のものが挙げられます。

・不安や怒り
拒食症の人の多くは、大きなストレスやショックを感じたとき、感情をコントロールしようと食に走る傾向があります。

・人間関係の悩み

・体格や体重を過去にからかわれた経験

・「細い方が美しい」という仲間や社会からの圧力

・ホルモンの乱れ
気分や食欲、思考、記憶を維持するためのホルモンが崩れることで、摂食障害になる可能性があります。

拒食症かどうかチェック!

拒食症かどうかは下記の2つの軸でセルフチェックすることができます。さっそく試してみましょう。

当てはまる症状を確認

拒食症は以下の症状が特徴です。該当するものがないかチェックしましょう。

数週間~数ヵ月間で急激に痩せる
・すでに体格が細い(体重が軽い)のに食事制限を続ける
・食べ物、カロリー、栄養に異様にこだわる
体重を増やすことへの強い恐れがある
・隠れて食べるなど奇妙な行動をする
・痩せているのに「自分は太っている」と感じる
自分の体重を客観的に評価できない
・完璧を目指し、自分に対して否定的
・体重や体格が自尊心につながっている
・(女性の場合)生理不順
・便秘薬や利尿剤を飲んで痩せようとする
・頻繁に風邪をひく
・緩い服を着用して、痩せているのを隠す
・異常に運動する
・自分に価値がないように感じる
・社会的にひきこもる

また、拒食症が進行すると下記のような身体的な変化も現れはじめます。

・寒さへの耐性が弱くなる
・髪が痛んだり爪がもろくなったりしている
・肌の乾燥や黄変
・貧血
・便秘
・関節の腫れ
・身体にうぶ毛がうっすら生え始める

体重を計ろう

先述のとおり、拒食症には「数週間~数ヵ月間で急激に痩せる」という特徴があります。しかし、体重計に乗る習慣のない方は自分が痩せたことに気づかず、病気の発見が遅れてしまうことが多々あります。

なるべく早く拒食症に気づくために、毎週体重を計り、数値を記録しましょう。身長から見た体重の正常値の20%を下回ると、拒食症の可能性があります。

もし家に体重計がない場合は、洋服が身体にフィットしているかチェックするのもおすすめの方法です。ズボンがだぶつくようになっていたり、結婚指輪が滑り落ちたりしていたら、体重が減っている可能性があります。

また、同居している家族やパートナーがいる場合は、「痩せた?」という声が病気に気づくヒントになる場合があります。

おわりに:自分の体重を客観的にとらえよう

太り気味の方がダイエットするのは健康にいいことですが、すでに適正体重より軽い方が過度に痩せるのは健康的ではありません。まずは体重を計測し、どれくらい痩せるべきなのか、それとももう痩せるべきではないのかを客観的に判断することが重要ですよ。拒食症は命にかかわる病気なので、当てはまる症状が見られたら、早めに病院を受診してくださいね。

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拒食症を治療&予防するには…?
「痩せる」ことがやめられない!恐ろしい病気「拒食症」に要注意②


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