記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
2017/7/1 PR
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
「トイレに行った後、またすぐ行きたくなる」
「一度膀胱炎にかかってから、再発しやすくなってしまった」
・・・そんな膀胱炎にお悩みの女性は少なくないはず。
今回は、“どのような症状が膀胱炎?”“自分で治すことはできるの?”“再発は?”など
膀胱炎に関する身近な問題を、実際に膀胱炎にかかったことのある女性3名が、医師・三上貴浩先生に教えてもらいました!
トイレを我慢し発症。その後2回再発を繰り返すが、いずれも市販薬を服用して治っている。
仕事中膀胱のムズムズとした感じが気になりつつも1ヶ月放置。その後やはりおかしいと感じ病院で検査を受け膀胱炎と診断される。
第一子を妊娠中、発症。現在は娘も膀胱炎に。
Tさん 私は運転中渋滞に巻き込まれて、トイレを我慢し続けたら排尿時に激痛が走って膀胱炎になってしまいました。それ以来、2度再発してるんですが、毎回疲れやストレスが溜まってるときになってる気がします。
Kさん 私もです!私がなったときは仕事でストレスを抱えていたときで、頻尿が気になったのですが、“そもそもこれ膀胱炎かな?”と疑うくらい軽い症状でした。痛みも特になかったので自然に治るだろうと思ってたけど、なかなか治らなくて・・結局発症から1ヶ月後くらいに病院へ行きました。代表的な膀胱炎の症状には例えばどのようなものがあるんでしょうか?
三上先生 膀胱炎の代表的な症状は、
・排尿時の痛み;特に排尿終末時痛(排尿の終わり頃の痛み)
・頻尿
・残尿感;1回にでる量が少なく、何度もトイレに行くようになる
・血尿;膀胱の粘膜に傷がつくと血尿となることもある
が挙げられます。
Hさん 私は妊娠後期に膀胱炎になって、まさに排尿時にピリッとした痛みがあり、頻尿でした。幸い、症状は軽めだったのですが、妊娠後期はただでさえ寝返りしづらく寝不足なのに、夜中トイレに行きたくて何度も起きてしまい、寝不足に拍車がかかった日々はとても辛かったです。妊娠中は膀胱炎になりやすいのでしょうか?
三上先生 一般的に、外陰部が不清潔だと膀胱炎になるといわれています。
男女と比べると女性の方がリスクは高いです。というのも、尿道の長さは通常、男性15〜19cm、女性3〜5cmで、女性の方が外尿道口から尿道へ細菌が入ってきやすいためです。妊娠中は免疫が下がって、細菌が尿道へ入りやすいのかもしれませんね。
Hさん たしかに、胃腸炎で下痢をした後だったので免疫が低下していたのかもしれません。それも細菌が入ってしまったということなのですか?
三上先生 そうですね。また、排便後はトイレで後ろから前に拭いてしまうと尿道に細菌が入ってきやすいので、膀胱炎にかかるリスクは高まります。ウォッシュレットやビデも、後ろから前に水が放出されるため細菌が入りやすく、あまり良くないと言われています。
Tさん え、そうなんですか!私、ウォッシュレットは毎日使ってます!ちょっと今後使うのに気が引けますね(笑)。
Hさん 私も使ってます〜。女性は使ってる人、きっと多いですよね?! ちなみに偶然なんですが、今、飲食店のアルバイトでトイレを我慢した娘が膀胱炎になってて、今日病院に行くみたいなんです。もしかして、遺伝って関係してますか?
三上先生 遺伝ということはあまり考えられませんが、親子で生活習慣が似ている、例えばウォッシュレットを使用する習慣があるなどが関係しているかもしれませんね。
Kさん 膀胱炎になった時は恥ずかしくてあまり周囲の人に言えなかったんですが、意外と膀胱炎にかかったことのある方は多いんですね。仕事への集中力が欠けてしまうのでもうなりたくないのですが、膀胱炎にならないために他に自分でできることはありますか?
三上先生 不潔な状態で性行為をすると、女性が膀胱炎になるリスクが上がります。性行為の前後に、男女ともに陰部を清潔にすることが大切です。性行為の後は、すぐに排尿することも発症のリスクを下げるといわれています。
また、生理用ナプキンを使用する際は頻繁に換えて清潔を保つことも重要です。疲れやストレス、トイレの我慢も膀胱炎の原因になりますので注意が必要ですね。
Tさん なるほど。性行為後の排尿や生理用ナプキンの交換は、普段あまり気にしていなかったので盲点でした!
Kさん 私もです!普段から、衛生上ナプキンは頻繁に変えなきゃなと意識していますが、膀胱炎の観点からもメリットがあるんですね。
Tさん 私は仕事柄、社外の方とお会いすることが多いので、平日は病院に行ける時間があまりありません。できれば市販薬を使いたいのですが、ズバリ、お医者さんからみてドラッグストアに売っている市販薬はいかがですか?
三上先生 膀胱炎を効能とする市販薬がドラッグストアで販売されています。その薬がもつ鎮痛作用により痛みを軽減し、抗菌作用によって菌を弱らせ、利尿作用により菌を排出することができます。排尿するとその分水分を補給しますので、さらに排尿、水分補給、排尿、、、と、こうした循環などが膀胱炎に効果的だと思います。
ただし、発熱など異常を感じたら、必ず病院に行きましょう。
膀胱炎だと熱が出ないことが多いです。熱がある場合は、膀胱だけでなく尿管から腎臓に細菌が広がって、腎盂腎炎になっている可能性があります。その場合、市販薬での完治は難しいので、医師にすぐ診てもらいましょう。
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