不整脈の種類にはどんなものがあるの?

2017/6/27 記事改定日: 2019/1/9
記事改定回数:2回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

心拍が一定のリズムを刻まずに、速くなったり遅くなったり、飛んだり抜けたりするのが不整脈です。不整脈のほとんどは問題がないものとされていますが、急に症状が出たら少し怖いですよね。ここでどんな不整脈があるのか、種類を知っておきましょう。

不整脈の種類:①徐脈

徐脈(じょみゃく)とは、脈の遅くなるタイプの不整脈です。心臓の中で電気が作られなくなったり、途中で止まったりするために起こります。この徐脈を引き起こす病気としては、洞不全症候群が代表的です。

洞不全症候群

洞不全症候群は、心臓を伝導する電気信号の始まりである洞結節の異常や、その周辺の心房筋の障害によって、心拍数が減少し、脳の血流が途絶えてしまう病気です。意識障害や失神などにも発展する恐れがある病気で、心臓病に罹患したおよそ600人のうち1人に洞不全症候群がみられ、70歳以上の高齢者に多く発症します。

不整脈の種類:②頻脈

頻脈とは、心臓の中で電気が異常に早く作られたり、異常な電気の通り道ができたために脈が速くなるタイプの不整脈です。
頻脈を引き起こす病変には、心房細動や発作性上室性頻拍、心室細動や心室頻拍、ウォルフ・パーキンソン・ホワイト(WPW)症候群があります。

心房細動

心拍が速く不規則に鼓動します。このタイプの不整脈は放置すると脳卒中のリスクを高める可能性があるので、治療が必要です。

発作性上室性頻拍

心拍は速くても規則正しく拍動することがあります。このタイプの不整脈は違和感があるかもしれませんが、大きな危険はないとされます。

心室頻拍および心室細動

心拍が速すぎて、充分な血液を送り出すことができない状態です。この不整脈は非常に危険であり、迅速な治療が必要です。

ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群

ウォルフ・パーキンソン・ホワイト(WPW)症候群は、心臓に余分な電気経路が存在する心臓病ですが、これが不整脈を引き起こす可能性があります。WPW症候群を患う人は、一定期間、非常に速い心拍(頻脈)を経験することがあります。

WPW症候群の人は生まれつき余分な電気経路を持って生まれてきますが、ほとんどの場合、10〜20代になるまで症状に気がつきません。WPW症候群を患っている人の中には、無症状の人もいれば、次のような症状が現れる場合もあります。

  • 動悸、急激な胸の鼓動
  • 疲れを感じる、またはめまいがする
  • 意識の喪失(倒れる)
  • 息切れしやすい

不整脈の種類:③期外収縮

電気の生じる場所ではないところから刺激が出たことで起こる不整脈です。期外収縮では心臓は動いてはいますが、本来のリズムより速く刺激が出たことで拍動が不十分になり、血液を十分に遅れず、脈が飛んだように感じます

この刺激が心房由来の場合は「心房性期外収縮」、心室由来の場合は「心室性期外収縮」とそれぞれ呼ばれます。連続して起こっても、心臓に問題(心臓病や先天性心不全など)がないようであれば、治療の必要はありません。軽い胸痛を感じることもありますが、一瞬でおさまるのが一般的です。

不整脈の心電図の形は?

脈は正常な場合、波は一定の形で刻まれますが、頻脈の場合は脈の数が多くなり、異常部分が予測よりも早期に出現するのが特徴です。また、徐脈の場合は脈の数が少なく、異常部分が予測よりも遅れて出現します。そして期外収縮の場合は波が乱れ、脈が飛んだように見えるのが特徴です。

危険度の高い不整脈の症状の特徴は?

不整脈には心臓に過度な負担がかかって心不全を合併するものや、失神などを引き起こすもの、突然死の原因になるものがあります。
不整脈は様々な症状が生じますが、特に以下のような症状がある場合は危険度の高い不整脈である可能性があるため、早急に病院を受診するようにしましょう。

  • 労作時の息切れ
  • 失神
  • 突然の「ふわっ」と体が浮くような感覚
  • 突然動悸がして突然止まる(脈拍数が150以上)
  • 冷や汗を伴う動悸
  • 脈が飛ぶような感覚が続いている
  • 脈拍がバラバラである

おわりに:不整脈は重篤な病変のサインの可能性も

いかがでしょうか。脈は運動などによっても乱れることがありますが、中には心房細動などの病変が原因で不整脈が起こっている場合があります。
脈が異様に速くなったり、バラバラになったり、他にも息苦しさや動悸などが見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。

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