急性心筋梗塞とは ~ 陳旧性心筋梗塞とはどう違うの?~

2017/12/7

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

冠動脈が細くなったり塞がったりすることで血流が全くなくなってしまうことを心筋梗塞とよび、発症してから3日から2週間以内のものを急性心筋梗塞といいます。急性心筋梗塞は命の危機に直結する可能性が高い危険な状態です。急性心筋梗塞について詳しく解説していくので、緊急事態に直面したときのための知識を身につけておきましょう。

 

急性心筋梗塞とは?

心筋梗塞は虚血性心疾患のひとつで、心臓を取り囲む冠動脈の血液が十分に流れなくなることが原因で胸の圧迫感や息切れを起こす病気です。心筋梗塞は冠動脈が血栓によって完全に塞がってしまい、血液が流れていない状態になっています。発症から3日から2週間以内の心筋梗塞を急性心筋梗塞と呼び、15分以上痛みが続く場合も急性心筋梗塞が疑われます。

急性心筋梗塞の症状は?

突然の強い胸の痛みが現れ、胸の前面が締め付けられたり、圧迫されたりする感覚があります。痛みは胸だけにおさまらず、背中や肩、腕、あご、頭にまで広がることがあります。

さらに顔面蒼白になったり、脈拍の上昇などが顕著に現れます。さらに症状がひどくなると、心室細動を起こし心臓が停止し、意識障害が現れ命の危険に直結します。

急性心筋梗塞への対処法

胸のあたりに違和感があったり、痛みや圧迫感があると急性心筋梗塞の可能性があります。また、上記でも説明したように、15分以上胸の痛みが続くのも特徴です。
これらの自覚症状があるときには迷わず救急車を呼ぶようにしてください。
軽い症状であっても、痛みの範囲が広がっているように感じたり、圧迫感が強くなってきたと感じた場合には一刻も早く病院を受診し、治療を開始する必要があります。
夜中など不都合に思われる時間帯でも、迷わず救急車を呼んで対応しましょう。命に危険の及ぶ病気ですので、朝まで待っていたら手遅れになってしまうリスクがあります。

処置の早さが治療後の状態を左右する

心室細動を起こすと意識障害が現れ、1分経過するごとに約10%も助かる確率が下がっていくといわれています。言い換えば、1分ごとに死亡率があがり、数分で生死を決めるような状態であるということです。
心停止から蘇生をはじめるまでの時間が1分以内であれば97%蘇生に成功するといわれていますので、救急車を待っている間にも周りの人が心臓マッサージやAEDなどで救命活動を続ける必要があります。

救急車が到着するまでの時間が平均して5分程度とされていますので、本人の自覚症状で様子がおかしいと感じたらすぐに救急車を呼ぶことも大切ですし、意識障害が現れた際には周りにいる人の行動にも大きく左右されることを覚えておいてください。

おわりに:軽い症状のうちに病院に行くことと、意識障害が起こったときの救命活動が重要

急性心筋梗塞で心室細動を起こしてしまうと、心臓が停止し意識障害が起こります。助かる確率は分刻みで低下していくので、周囲の人はすぐに救急車を呼び救命活動を続けましょう。
また、症状が軽いうちに治療を開始することも大切です。気になる症状に気づいたらすぐに病院を受診するようにし、定期的な検査も忘れないようにしましょう。

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