胃痙攣の原因はストレス?病気?市販薬でも治せるの?

2017/12/4 記事改定日: 2018/9/17
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

胃がキリキリと強く痛むことでも知られる「胃痙攣」ですが、胃痙攣は病気によって引き起こされることがあるのでしょうか?胃痙攣の原因とその治療法を中心に解説していきます。

胃痙攣の原因は?病気が原因のこともあるの?

胃痙攣とは胃壁に存在する筋肉が、何かしらの原因によって異常に緊張し、まるで痙攣を起こしてしまったかのように感じる状態のことです。一般的に、胃痙攣自体は「病気」というよりも、胃痛や胃もたれなどと同様、一種の「症状」として捉えられています。

ストレスが主な原因

胃痙攣の原因として最も多いのは、精神的なストレスといわれています。もともと胃という臓器はストレスに弱いため、慢性的にストレス状態にあったり、急に極度の緊張やストレスにさらされることにより胃に負荷がかかると、すぐに影響が出てしまうのです。

がんや潰瘍の可能性も!

ただし、痛みが治まったとしても、単なるストレスが原因だと勝手に判断して、治療を受けずに放っておくのは禁物です。胃痙攣の場合、痛みが数分や長くても数十分で治まることが多く、病院へ行くまでにすっかり治ってしまうことも少なくありません。ですが、実は胃炎や胃潰瘍、胃がん、十二指腸潰瘍など、さまざまな病気が胃痙攣を引き起こしている可能性もあるため注意が必要です。

胃痛以外に症状はある?

胃痙攣の1番分かりやすい症状は、何と言っても「胃痛=痛み」でしょう。それも普通の痛みではなく、その場に倒れ込んでしまうほどの痛みや、冷や汗をかくほどの痛みを伴うことも少なくありません。
胃やみぞおち辺りにキリキリと刺さるような痛みや、キューッと締め付けるような痛みを感じることが多く、長い時には1時間以上続くこともあります。それに加えて吐き気や嘔吐、下痢、食欲不振などが起こることも多く、非常に辛い症状を呈します。

市販薬を飲んでも大丈夫?

胃痙攣には、ブスコパン®やストパン®などの胃の運動を抑える作用のある市販薬が有効です。突然の胃痙攣に苦しんだときは、これらの市販薬を飲むことで症状の改善を期待することが可能です。

しかし、胃痙攣には胃がんや胃潰瘍など重篤な病気が潜んでいることもあります。薬を飲んでも治らない場合や胃痙攣を繰り返す場合には、必ず病院を受診して、検査・治療を行うようにしましょう。

すぐに病院に行った方がいいのはどんなとき?

胃痙攣は胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどの消化器疾患や膵炎や胆管炎などの疾患が原因となることもあります。これらの病気は放置すると非常に重篤な状態になることもあるため、なるべく早めに病院を受診して治療を受ける必要があります。
次のような症状を伴う胃痙攣が生じた場合は、緊急で病院を受診しましょう。

  • 38℃以上の高熱がある
  • 嘔吐や下痢を繰り返す
  • 非常に強い痛みで冷や汗が出る
  • 腹痛だけでなく、背中の痛みも伴う
  • めまいや顔面蒼白など貧血症状が現れる
  • 吐血や黒色便がある

胃痙攣の治療方法は?

胃痙攣の治療には、第一段階として痛みと痙攣を抑えるために鎮痛鎮痙薬が用いられます。ただし、これはあくまでも症状を落ち着かせるための一時的な治療であるため、根本的治療とは言えません。そのため、服薬と並行して血液検査や尿検査、バリウム検査、内視鏡検査などの検査を受け、原因を明確にすることが大切です。原因が病気ではなくストレスだということがハッキリした場合には、その程度によりカウンセリングや投薬による対症療法が有効です。

なお、特に治療を受けない場合にも、日常生活では出来る限り不摂生を控えなければなりません。アルコールや油っこい食事は避け、身体を休めることを常に意識することが大切になります。もちろん、原因となる病気が発見された場合には、その治療が最優先となります。胃腸に負担をかけない食事を心掛けながら、治療に専念しましょう。

おわりに:胃痙攣は病気のサインの可能性も。まずは病院で検査を

胃痙攣は何の前触れもなく、突然地面に突っ伏してしまうほどの痛みに襲われることがあります。そして、単なる胃の痛みだけではなく、その裏には胃潰瘍や胃がんなど、すぐにでも治療が必要となる重大な病気のサインということも少なくありません。特に短期間に何度も繰り返す場合は、なるべく早く病院へ行くようにしましょう。

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