記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/18 記事改定日: 2018/11/15
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
吐き気の原因は様々ありますが、その多くは一時的なものといわれています。でも、全てが問題がない吐き気というわけではありません。
この記事では、吐き気が起こったときの対処法について紹介しています。自分や周囲の人に吐き気が起こったときの参考にしてください。
胸がむかむかしてお腹の中のものが口から出てきそうに感じることを吐き気といいます。
これはお腹の中に入っているものが体にとって害のある物だったり、お腹に食物が入っても消化ができないような状態になっていることが原因になることが多く、急性胃炎や十二指腸潰瘍、腹膜炎、虫垂炎、腸閉塞などの病気によって、胃腸に炎症が起きていたり、腸が詰まってしまった状態のときに病気の症状として現れることもあります。
ただし、肝炎や膵炎、胆石症、脳出血やクモ膜下出血、脳腫瘍、メニエール病など胃腸以外の病気の症状として現れることもあれば、精神的なストレスによって自律神経が乱れることで胃腸に不具合が起こり、吐き気が起こることも少なくありません。
吐き気がしたときは、まずは体を休めて安静に過ごすようにしてみましょう。動くと吐き気が強くなることが多いので、自分が楽だと思える姿勢で安静に過ごすようにしてください。
それでも症状がおさまらないときには、一時的な対処として市販薬を利用してもいいでしょう。吐き気止め以外にも、食べ過ぎや飲み過ぎで症状が出ていると思われるときには胃腸薬を、ストレスが元になっていると感じるときには神経性胃炎の薬を飲むと効果が現れることもあります。ただし、病気の症状として起こっている吐き気であれば、原因となっている病気に合わせた薬の選択が必要です。
嘔吐を伴う場合には脱水予防の対処が非常に重要です。水分補給をする必要がありますが、吐き気が強いときに無理に水分をとってもすぐに嘔吐してしまい悪循環になることがあります。嘔吐がおさまるまで待ち、少しずつ様子を見ながら水分を与えるようにしてください。著しい皮膚の乾燥や痙攣、発熱、ろれつがまわらないなど、重度の脱水が疑われる症状があるときは救急車を呼びましょう。
吐き気や嘔吐の多くは一時的なものであり、数日間の安静で改善することがほとんどです。しかし、中には非常に重篤な病気が原因となって吐き気・嘔吐が生じている場合もあるので注意が必要です。
以下のような吐き気・嘔吐がある場合は危険なサインですので、当てはまる場合はすぐに病院を受診し、動けない場合は救急車を要請しましょう。
すぐに治まるような吐き気であれば、そこまで心配する必要はありませんが、長時間おさまらなかったり、短期間に何度も繰り返し吐き気が起こるようならば、何か重大な病気が隠れている可能性があります。また、吐き気だけでなく別の症状が併発しているときにも注意が必要です。早めに病院を受診するようにしましょう。
なお、頭痛と吐き気が同時に起こっている場合や、見え方に異常がある場合、頭を打ったあとに吐き気が起こったときは危険な状態に陥っている可能性があります。すぐに病院を受診しましょう。自分で移動ができない場合は、救急車を呼んでもかまいません。
吐き気の多くは一時的なものであり、心配はないといわれています。まずは安静にして症状が治まるのを待ちましょう。しかし、長時間治まらない場合や何度も繰り返すもの、頭痛や視覚障害、手の震えなど、他の症状を伴っている吐き気は、深刻な病気が原因かもしれません。必ず病院で検査してもらいましょう。また、普段から自身の健康状態を把握しておくことも重要です。定期検査は怠らないようにしてください。
この記事の続きはこちら