チアノーゼの合併症にはどんなものがある?

2017/12/22 記事改定日: 2018/12/17
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

チアノーゼとは、還元ヘモグロビンという酸素と結合していないヘモグロビンの色が皮膚を通して青白く見えてしまう状態です。
チアノーゼは、酸素吸入で改善することが多いとされていますが、中には酸素吸入しても改善しないチアノーゼがあり、このようなチアノーゼには合併症のおそれがあるといわれています。記事の中で詳しく説明していくので、参考にしてください。

チアノーゼが起こるのはなぜ?

ヘモグロビンは、酸素と結合すると赤い色をした酸化ヘモグロビンになるため、十分酸素が供給されているときは酸化ヘモグロビンが多くなるため、血液が赤く、皮膚も血色のいい健康な色をしています。

チアノーゼとは爪や唇が青白く紫色になっている状態で、血液中の酸素が足りないときや血流が悪いときに起こります。酸素と結合していない青みを帯びた赤色をしている還元ヘモグロビンが一定量以上になってしまい、その色が透過して皮膚が青白く紫色のように見えている状態です。

チアノーゼを起こす原因はいくつかありますが

中枢性チアノーゼ
心臓や肺の病気で動脈の酸素飽和度が下がって起こるチアノーゼ
末梢性チアノーゼ
緊張や冷えで血管が収縮して体の端の血流が悪くなることで起こるチアノーゼ(血液中の酸素濃度と関係なく起こる)

上記の2つが主な原因といわれています。このほかにも、血液性チアノーゼという、ヘモグロビンの異常が原因で起こるチアノーゼもあります。

チアノーゼが原因の合併症とは?

肺などの呼吸器系の病気が原因でチアノーゼが起こっているときは、酸素不足で症状が出ているので、酸素吸入などで酸素を補給すればチアノーゼは改善します。

しかし、酸素を投与してもチアノーゼが改善しないときは、何かほかの病気が隠れている可能性があり、この場合は原因となっている病気をみつけ原因の病気にアプローチしなければチアノーゼを解消することができません。

チアノーゼが長期間続いてしまうと、下記のような合併症を発症するおそれがあります。

  • 赤血球が過剰になり血液がドロドロになる(過粘稠度症候群)
  • 血流を上げようとして質の悪い血管を量産する(血管新生)
  • 肺血管、脳血管障害
  • ネフローゼ症候群や腎不全
  • 血小板減少
  • ビリルビン代謝異常
  • 尿代謝異常
  • ばち指

これらの合併症のなかには、命に関わるものもあります。長期化したチアノーゼは周囲の人のサポートのもと合併症に発展しないように治療を続けていきましょう。

チアノーゼにならないようにするための注意点は?

チアノーゼは心臓や肺などの病気が原因のこともありますが、身体の冷えなどによる末梢性がほとんどです。

チアノーゼにならないようにするためには、体の冷えを防ぐことが大切です。冬場は温かい服装を心がけ、特に厚手の手袋や靴下を着用して末梢部が冷えるのを防ぎましょう。

また、夏場は過度な冷房や冷たい飲食物を避け、末梢を冷やしすぎないことも大切です。夏場に体を冷やしすぎると、自律神経バランスが乱れ、末梢の血管が収縮しやすくなることにもつながります。辛い夏バテを引き起こすきっかけにもなりますので注意しましょう。

おわりに:長期のチアノーゼには合併症のリスクがある!適切な治療で回避を目指そう

チアノーゼの多くは、酸素を吸入などで改善することが多く、すぐに回復すれば予後も良好といわれています。
しかし、何らかの病気などが原因で起こるチアノーゼは、酸素吸入しても改善せず、チアノーゼが長期化する傾向があります。チアノーゼが長期化すると腎不全や脳血管障害のような深刻な合併症に発展するおそれがあるので、必ず医師の指示に従い適切な治療を受けるようにしましょう。

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