高脂血症と診断されたら ~ 食事の見直しを ~

2017/12/28

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

健康診断で「高脂血症」といわれてしまった場合、改善のために必要になってくるのが食事療法です。では、日々の食事で具体的にどんなことを心がければいいのでしょうか?おすすめの食材や避けるべき食材などの情報をまとめました。

高脂血症を発症する原因とは?

高脂血症は、血液中の脂肪が正常な状態よりも増えている状態です。このような状態になる原因としては、遺伝的な要因と生活習慣の乱れが関係しています。遺伝的な要因として、家族内に高脂血症になっている人がいる場合、発症リスクが上がります。

しかし、遺伝的な原因だけで高脂血症になるのではなく、生活習慣も大きく関係しています。カロリーのとり過ぎや運動不足など生活習慣の乱れがある時には、遺伝的な要因がない場合でも高脂血症を発症する場合があります。他に原因となる生活習慣としては肥満、アルコールのとり過ぎなどがあります。

高脂血症は発症しても痛みが出ることもなく、特別な自覚症状はあらわれません。しかし、高脂血症を放置していることで血管の動脈硬化が進行していきます。動脈硬化は血管の壁が厚くなり、血液の通り道が狭くなることで、血管が詰まりやすくなることが問題になります。血管が詰まると心筋梗塞や脳梗塞のような命に関わる病気を起こします。

高脂血症の人の食事のポイント:(1)こんな食べ物の摂取は控えよう

高脂血症を予防したり、悪化させたりしないためには食事内容に気をつけることが非常に重要です。食事内容によって血液中の脂肪の量は変化するからです。

まず、脂っこい食べ物を避けるようにしましょう。肉の脂身やバターやチーズ、卵などが代表的な食材です。またスナック菓子やチョコレートなどの菓子類も脂肪分を多く含んでいます。他に魚卵やレバー、マヨネーズなどもコレステロールが高い食品です。

脂っこいもの以外では、糖分の多い炭水化物をとり過ぎることも避けたほうがよいでしょう。炭水化物は体にとってエネルギー源となる大切な栄養ですが、とり過ぎることで高脂血症を引き起こすので気をつけなくてはいけません。米だけでなく小麦粉も炭水化物に含まれるので、麺類やパンなどにも注意しましょう。

また、アルコールは適度なら大丈夫ですが、飲み過ぎは高脂血症の原因になります。アルコールを摂取する時にはつい脂っこい物を一緒に食べてしまうことがあるので気をつけましょう。

高脂血症の人の食事のポイント:(2)野菜中心の食生活を

高脂血症の人が積極的に摂りたい食べ物は野菜です。野菜に含まれる水溶性食物繊維が血液中のコレステロールを体の外へ排出させる働きがあるからです。野菜は全般的に食物繊維が豊富で低カロリーなので積極的に食事に取り入れるようにしましょう。

野菜のほかに食物繊維が豊富な食材は海藻類やキノコ類です。海藻類はほとんどカロリーがなく食物繊維やミネラルが豊富な食材です。キノコ類もカロリーが低くうまみ成分の多い食材です。上手に献立の中に組み込みましょう。果物も食物繊維があり、ビタミンが摂取できる食品です。

また大豆製品も、食物繊維が豊富です。脂身の多い肉の代わりに大豆製品を食べることで、高脂血症の予防、治療への効果があります。

おわりに:血中のコレステロールが溜まらないような食生活を

高脂血症の人の血液は、脂肪分やコレステロールが過多な状態となっています。脂っこい食べ物は控える、野菜中心の献立を考える、炭水化物のとりすぎに注意する、といったポイントを押さえ、毎日の食習慣に反映させていきましょう。

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