妊娠中に副鼻腔炎はどうやって治せばいい?予防方法はあるの?

2018/2/19 記事改定日: 2019/1/23
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三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

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副鼻腔炎は、通常薬物療法で治療していきますが、もし妊娠中に副鼻腔炎になったら、どのように治療していくのでしょうか。
この記事では、妊娠中の副鼻腔炎の治療や予防法について解説しています。

妊婦が副鼻腔炎になったときの治療法は?

妊娠中の副鼻腔炎は、副鼻腔内に溜まった膿を排出して治療するのが一般的です。薬を使わず、膿を取り除くだけでも症状が改善することがあります。

妊娠中に薬は使えないの?

薬の服用については、妊娠中は必ず医師に許可をもらうようにしてください。
これは漢方薬でも同様です。

漢方薬は副作用が少ないものが多いといわれていますが、全く副作用がないわけではありません。漢方薬についても、必ず医師に処方してもらいましょう。

妊娠中の抗生物質の使用について

妊娠中に何らかの細菌感染を起こすと、抗生物質が処方されることがあります。
妊婦への使用で比較的安全性が高いといわれているのはセフェム系やマクロライド系の抗生物質ですが、抗生物質の種類によっては胎児の奇形を生じるリスクが上昇するものもあります。

以前処方されて余った抗生物質を自己判断で服用する人もいるかもしれませんが、これは胎児に危険が及ぶことがあるだけでなく、耐性菌を出現させるリスクもありますので、絶対に止めましょう。

副鼻腔炎治療に効果的な漢方薬とは?

漢方薬では、くしゃみや鼻づまりなどの症状ではなく、身体全体への働きかけを重要視します。水分代謝を良くして、身体全体を整えながら鼻炎を改善することが目的です。また、眠くなる作用がなく、鼻炎に用いることができます。

副鼻腔炎治療に効果的な漢方薬として挙げられるのは「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」です。こちらは顔面の肌が浅黒く、手足の裏に脂汁をかきやすいタイプの人に用いられる漢方薬で、蓄膿症以外にも慢性鼻炎や扁桃炎、にきび等に用いられます。

ただし、これらの漢方薬は妊婦への安全性が確立されているわけではありません。素人考えで安易に服用せず、必ず医師から処方してもらってください。

副鼻腔炎を自然治癒させるための注意点

副鼻腔炎は軽度なものであれば、薬を飲まなくても自然に治ることが多い病気です。特に発熱や強い頭痛、顔面痛がない場合には不必要な薬は飲まずに、自然と症状が治まるのを待つ方が妊婦にとってはよいでしょう。
しかし、自己判断での経過観察は非常に危険です。副鼻腔炎の症状が現れたときには必ずかかりつけの産婦人科か耳鼻科を受診して診察を受けるようにしましょう。

症状を抑える方法はある?

自然に治るのを待つ間にも、副鼻腔炎の症状はつらいものです。そんな時には副鼻腔炎の症状を抑える対策をしましょう。ここでは、症状を抑えるためのおすすめの方法を2つ紹介します。

鼻のかみ方に注意

副鼻腔炎になるとドロッとした鼻水が大量に出ることがあります。
つい力を込めて鼻をかみたくなりますが、間違った鼻のかみ方は症状を悪化させることがあります。
下を向いて、片方の鼻をしっかり押さえ、力を入れずに鼻から息を出し切るような感覚でやさしくかみましょう。

鼻カイロ

副鼻腔炎は鼻の粘膜が腫れて、鼻づまりを起こすことがあります。鼻づまりがひどくなると頭がボーっとして眠気や集中力低下の原因となります。
このようなときには、温かいタオルで鼻を覆ってパッキングすると、腫れた粘膜が元に戻り鼻の通りがよくなります。
また、固まった鼻水をほぐす効果も期待できるでしょう。

副鼻腔炎は予防も大切

副鼻腔炎は一度治っても、再発しやすい病気です。ですから、妊娠前に副鼻腔炎を繰り返していた人はしっかりと予防対策をとりましょう。

予防対策

妊娠中は免疫力が低下しがちな上、血行が悪くなって粘膜の炎症に対する修復作用が低下することもあるので、風邪をひいた後などに副鼻腔炎を発症しやすくなります。とくに妊娠前から再発を繰り返していた人は注意が必要です。

妊娠中の人が鼻炎や咽頭炎を発症した場合は、速やかに病院を受診して適切な治療を行い、副鼻腔炎への進行を予防するようにしましょう。
また、普段の生活の中では、外出時にはマスクを着用する・こまめに手洗いを行う・規則正しい生活を送る・バランスよい食事を心がける・室内を加湿する・などの対策を行うことで風邪や副鼻腔炎を予防することができます。風邪が流行しているときにはむやみに人ごみや公共交通機関に出歩かないことも大切です。

おわりに:医師と相談しながら、自分に合った治療法を選び、予防対策を万全にしよう!

妊娠中は使える薬が限定されます。副鼻腔炎の治療で使われる抗生物質は、胎児への影響が大きいため使いません。そのため、妊娠中の副鼻腔炎は、基本的には膿の排出を行い自然治癒を待つことになります。
きちんと予防対策をとり、発症したときは必ず医師に相談して指示通りに治療に取り組みましょう。

また、漢方薬の中には妊婦の副鼻腔炎に有効とされているものもありますが、自己判断で服用することはおすすめしません。漢方薬も必ず医師に処方してもらいましょう。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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