インフルエンザ検査の結果はいつわかる?受けるべきタイミングは?

2018/5/15 記事改定日: 2018/11/1
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

インフルエンザ検査では鼻の奥に綿棒を入れる方法が一般的ですが、正確な検査結果を得られる期間はいつからいつまでなのでしょうか。
検査の痛みのこともあわせて、インフルエンザの検査について詳しく解説していきます。

インフルエンザの検査「迅速検査法」の結果は、いつわかる?

インフルエンザの検査として主に病院で行われているのが、「迅速検査法(RMM)」です。簡単な検査ですぐに結果が出るのが特徴で、感染の有無、インフルエンザA型・B型の種類まで判定することができます。

もっとも多い方法が、鼻やのどから長めの綿棒を入れて粘液をとり、簡易迅速診断キットでインフルエンザウイルスの有無を調べるというものです。簡単に場所を選ばす検査することができ、結果が出るまでの所要時間は10~15分程度ですみます。

判定可能な時間

ただし、発症から12時間以上経過しないと、ウイルス量が足らずに検査キットに反応しない場合があります。迅速検査法に使用される検査キットは各医療メーカーから発売されており、より正確な判定ができる分析装置もあります。ウイルスの数が少なくても検出ができるものであれば、発症初期でも判定が可能です。

インフルエンザ検査に痛みはあるの?

検査の痛みは、粘膜・粘液を採取するために、長細い綿棒でグリグリとデリケートな粘膜をこすり取ることから起こります。鼻から採取する場合は、鼻の奥の方まで綿棒を差し込み、鼻腔粘膜まで綿棒が達したら粘膜を数回こすり取って「鼻腔(びこう)ぬぐい液」とよばれる検体を取ります。

粘膜に刺激を与えるため鼻の奥に痛みをともない、痛みの感じ方はさまざまですが、鼻血が出てしまう人もいます。痛みを避けるため、鼻水から検査したり、検査前にスプレーで鼻の局所麻酔をする場合もあります。また、口から採取する方法もあり、綿棒でのどの奥にある咽頭扁桃の周辺の分泌液などをこすり取り「咽頭ぬぐい液」とよばれる検体を取ります。鼻から採取するより痛みは少なくてすみますが、のどの奥を刺激されるので異物感から気持ち悪さを感じる場合があります。

痛みのない検査もあるが、デメリットも

迅速検査法以外の検査方法として、「PCR検査」「ウイルス分離検査」「血清抗体検査」があります。これらは迅速検査キットより高い信頼性がありますが、時間や技術が必要で医療機関が限られ、一般的にはあまり使用されていません。

PCR検査

PCR検査は、鼻の粘液やのどのぬぐい液からウイルスの遺伝子を増幅させてインフルエンザウイルスを検出します。詳細な型までわかる高度な検査ですが、結果がでるまで数日かかります。

ウイルス分離検査

ウイルス分離検査は、発症後3日以内ののどや鼻の拭い液などから、インフルエンザウイルスのみ取り出して検査します。信頼性の高い検査ですが、結果が出るまで1~2週間ほどかかります。

血清抗体検査

血清抗体検査(血液検査)では、発症から7日以内の血液と回復期の血液を2回採取し、インフルエンザに対する抗体を持っているかどうか調べ感染の有無を判定します。高度な検査ですが、結果が出るまで2週間ほどかかります。

インフルエンザの検査を受けるタイミングはいつごろがベスト?

インフルエンザの検査では、タイミングが重要となります。もっとも普及している迅速診断キットで検査を受けるには、発症してから12時間から48時間前後が最適です。12時間以上経過する前ではウイルス量が足りず正しい結果がでないおそれがあり、発症から3日以上経過してしまうとウイルス量が減少し、やはりキットに反応しなくなってしまう可能性があります。

また、抗インフルエンザ薬の効果を最大限に得るには、発症から48時間以内に処方してもらい服用する必要があります。夜に症状があらわれ始めた場合は翌朝、朝方から症状が現れた場合はその夜か翌日の朝に病院に行くと良いでしょう。ただし、症状が重かったり異変を感じたりしている場合は、合併症などのおそれがあるので、待機せずにすぐに医療機関を受診しましょう。

こんな症状のときはすぐに検査を

インフルエンザは高熱や咽頭痛、関節痛といった強い全身症状が現れ、重症化すると肺炎などの合併症を引き起こす感染症です。しかし、インフルエンザには抗ウイルス薬があり、服用することで症状をより早く軽快させることができます。

抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内に服用を開始する必要があるため、発症が疑われる場合はなるべく早く病院で検査を受けて、治療を開始するようにしましょう。
以下のような症状がある場合は、インフルエンザにかかっている可能性がありますので、病院を受診することをお勧めします。

  • 38℃以上の高熱
  • 咽頭痛
  • 全身の関節痛
  • 強い倦怠感
  • 頭痛や吐き気などの感冒症状
  • 一週間以内にインフルエンザの発症者と接触があった

インフルエンザ検査の結果が陰性でも、注意が必要。

インフルエンザ迅速診断キットは、患者の咽頭拭い液(鼻から綿棒を挿入して鼻の奥の粘膜から鼻汁などの粘液)を採取して検査を行います。専用の薬液にさらすと15分ほどで感染の有無を判定することが可能です。

非常に簡便に行える検査であるため、多くの医療機関で広く導入されている検査です。しかし、迅速診断キットは発症後12時間から48時間の間に行うのが最適とされており、発症後まもなくの時点や発症してから時間が経つと感染していたとしても「陰性」と判定されることがあります。

これは、発症まもなくの時点では咽頭拭い液に含まれるウイルス量が少ないことや、発症してから時間が経つとウイルスの排除が始まるため十分なウイルスが検出されなくなることなどが原因です。
また、適正な期間内に検査を行ったとしても、咽頭拭い液が正しく採取できていない場合や、通常よりもウイルス量が少ない場合は正しく判定できないことも少なくありません。

インフルエンザ流行期にインフルエンザが疑わしい症状がみられた場合、検査で陰性と判定されても、しっかりと休養して重症化を防ぎ、周囲への感染を広げないように適切な感染対策を行うようにしましょう。

おわりに:インフルエンザの検査は、「発症から12時間以上、48時間以内」が目安

インフルエンザは早急な処置が重要となる病気です。一般的に発症から12時間経たないと正確な結果は出ませんが、48時間を過ぎてしまうと抗インフルエンザ薬を服用しても効果が期待できなくなります。
インフルエンザは症状の重さや異変によっては早期治療が必要なることがあるので、気になる症状があるときはすぐに医療機関を受診しましょう。

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