テニス肘のリハビリを始めるタイミングと続ける期間とは?

2018/8/2 記事改定日: 2019/11/15
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

テニス肘は、テニスに限らず手や腕を酷使する人は誰しもなる可能性があるスポーツ障害です。
もしテニス肘になってしまったら、いつからリハビリを始め、いつまで続ければいいのでしょうか。
この記事では、テニス肘のリハビリについてお伝えしていきます。

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テニス肘のリハビリはいつから始めていいの?

「テニス肘」(上腕骨外側上顆炎)は、肘の使い過ぎ(オーバーユース)により起こる前腕の筋肉とそれにつながる腱の炎症です。
30~40代に多く、ラケットを使用するスポーツや野球、ゴルフなどのほか、運送業や料理人、デスクワークの多い人にもみられます。

テニス肘を発症したら、「負担のかかる動き」をせず安静にすることが大切です。
ただし、いつまでも安静にしたままでいると、前腕の手首や肘、指を動かす筋力が落ちたり、可動域が狭まってしまいます。

筋力低下や可動域の減少テニス肘の再発にもつながりますし、周りの筋肉や腱の負担を増やすことになりますので、テニス肘で痛めた部位の周辺まで痛めてしまうことになりかねません。

筋力低下を防ぐにはリハビリがですが、痛みが強い時期に無理にリハビリをすると悪化させてしまいます。リハビリを始めるのは、肘や手首の曲げ伸ばししても痛みやしびれなどが出なくなってからにしましょう。

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テニス肘のリハビリ方法は?

テニス肘のリハビリでは、ストレッチと筋力トレーニングを行います。

ストレッチ

  1. まず、痛い方の手を手のひらを下に向けて肘を伸ばした状態で肩の高さまで上げていきます。
  2. 痛い方の手首を手のひら側に曲げ、反対の手で曲げた手首をサポートするように手の甲を下向きにおさえて、前腕の筋肉を伸ばしていきます。
  3. 前腕が伸びているのを感じた状態で15秒ストレッチします。
  4. 次は、手のひらを上に向けて、同じようにあげていきます。
  5. 今度は痛い方の手首を手の甲側に曲げ、反対の手でサポートするように指先を手の甲側に下向きにおさえて筋肉を伸ばしていきます。
  6. 前腕の筋肉が伸びているのを感じたら、15秒ストレッチします。

この流れを1セットにし、1日に3~4回しましょう。

関連記事:テニス肘の予防にストレッチは効果ある?具体的なやり方も教えて!

筋肉トレーニング

・リストカール
前腕の機能回復と筋力アップ、手首の関節機能回復が目的

  1. 肘が曲がらないように反対の手で軽く保定し、500g以下の負荷のダンベルを手首だけで巻き上げるように上下させる
  2. 甲側、手のひら側それぞれで左右15~20回を1~3セットほど行う

最初から大きな負荷で始めることは逆効果です。最初は余裕のある負荷から始めるようにし、徐々に重りを増やしていきましょう。また、筋トレ後には必ずストレッチをするようにしてください。

テニス肘のリハビリは、どれくらいの期間続ければいい?

テニス肘は安静にしていれば多くは自然に回復しますが、上で述べたようなリハビリを行うことで治りを早くし、再発を予防することが可能です。

リハビリに必要な期間は重症度によって異なりますが、多くは3~4週間ほど続けることとなります。また、完治までの大まかな目安は1~2カ月ほどです。

おわりに:リハビリは痛みが消えたのを確認してから行い、ストレッチや軽い筋トレから始めよう

テニス肘になってしまったら、まずは安静にすることが大切です。リハビリは痛みやしびれが治まってから開始し、簡単なストレッチ、軽い筋力トレーニングなどから始めましょう。完治にかかるまでの時間は、どれだけ早く治療を開始したかによって左右されるので、痛みに気づいたら早目に治療を開始しましょう。

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