記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
2017/1/13 記事改定日: 2019/8/2
記事改定回数:2回
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
ギプスは骨折しない限り装着しないため、慣れるまでは何かと落ち着かないものです。この記事では、ギプスを装着することになった人が悩みがちなことを解決するためのヒントをご紹介します。
ギプスを装着したてのときは、違和感を強く感じることがあります。数日で慣れますので、あまり気にしすぎないようにしましょう。
ただ、ギプスと接触しているところが痛い場合、ギプスと擦れてしまっている可能性があります。ギプスによる圧迫が強いと、痛みが出ることもあります。このような場合は、なるべく早くギプスをつけてもらった病院に相談しましょう。
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骨折するほどの怪我をした場合、炎症が強く、腫れたり、痛みがしばらく続いたりします。特に腫れが強い場合は、腕や足の下に枕などを置き、心臓より高くなるようにしてください。そうすることで腫れが少し引き、痛みをやわらげることができます。
ほとんどの場合、日が経つにつれて痛みがおさまってくるはずですが、痛みがまったくひかない場合は、医師に相談してください。また、痛みが強い場合は、適量の範囲内で鎮痛薬を使ってください。
ギプスは蒸れやすいので、肌がかゆくなることがあります。しかしギプスの中に先の尖ったものを入れて、かゆい部分をかくことはあまりおすすめできません。
まずはかゆくならないように、ギプスの中の通気性を改善することが大切です。特に、汗をかいたときや、シャワーを浴びてギプスの中に水が入ってしまったようなときは、しっかりと乾燥させてください。
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ギプスは蒸れやすいので、臭うこともあります。そうならないよう、ギプスの中の通気性を良くすることが大切です。臭いが気になるからといって、消臭スプレーをふりかけたり、ギプスの中に無理やり脱臭剤を入れようとしたりしないでください。
ギプスを装着したとき、医師に「水に濡らさないでください」と言われたと思います。その理由は2つあります。
シャワーを浴びたい場合は、ビニールなどでギプスを覆う必要があります。ギプスを水から守る方法として、ビニール袋をギプスの上に巻いてゴムバンドなどで固定する方法や、防水ギプスカバーを使ったりする方法があります。
もしギプスが濡れてしまったら、ドライヤーで内側を乾燥させてください。ドライヤーは冷風にして、ギプスの外側から中へ、風を送り込むようにしてください。
ギプスがきつすぎたり、患部の腫れが引いてゆるくなってきたりしたときは、自分で調整しようとせず、医師に連絡してギプスを直してもらってください。
また、ギプスがじゃまだからといって、部分的に切り落とさないでください。切り落とした部分が皮膚にあたって怪我をしたり、ギプス自体のひび割れや破損など、ギプスが壊れる可能性が高くなります。不快な部分があるときは、小さなタオルや柔らかいテープなどで調整してください。