記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/15 記事改定日: 2018/9/27
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
食べすぎや飲みすぎで消化不良を起こし、腹痛や吐き気などの症状が出るのは、大人だけではありません。
今回は子供が消化不良で腹痛を起こすケースについて、子供が症状を訴えたときの対処法や、消化不良を起こさせないように気を付けるべきことを解説していきます。
食べすぎや飲みすぎ、またはこれらによる機能低下が原因で胃が食べ物を消化できなくなり、腹痛をおこすのは大人だけではありません。
大人だけでなく、子供も消化不良や、消化不良による腹痛を起こすことがあるのです。
特に子供の場合、大人に比べて胃をはじめ消化器官の発達が未熟なため、食べすぎや飲みすぎ以外にも、以下のような理由でも消化不良を起こします。
子供が上記のような食事の仕方をすると、たとえ食べた量が多くなくても、胃に負担がかかって腹痛や上腹部不快感など消化不良の症状が起こり得ます。
子供が腹痛や吐き気、上腹部の不快感など消化不良の症状を訴えてきたときは、症状にあわせて以下のような対処を取ってください。
まずは子供が消化不良による腹痛を訴える前、まる1日分くらいの食事と間食の量・質を思い出し、書き出してください。
普段の食事と比べて食べ過ぎていなかったか、普段あまり食べないものを多く食べていないか、初めて与えるものを食べていないかを思い出してみましょう。
なお、この段階で生ものや特定の食品に対する反応が疑われる場合は、消化不良ではなくアレルギーやウイルス性胃腸炎が原因かもしれません。その場合は、すぐに病院へ行きましょう。
消化不良の症状が出てから1週間は、波のある腹痛や吐き気が続くことも多いため、ダメージを受けた胃を休ませる必要があります。
食事の量は少なめに、消化しやすくあっさりした煮込み料理をメインに食べさせましょう。なお、胃を休めている1週間は、もし子供が間食やおかわりを欲しがっても与えないようにしてください。
最初に書きだした消化不良の原因と思われる食事の量・内容から、消化不良を起こさないようにするための食事の適正量を考えてみましょう。
親が子供の食事の適正量を知り、子供本人にも自覚させることができれば、再び消化不良を起こすのを予防できます。
子供は胃腸の機能が未熟なため、些細な原因で腹痛が起きやすいものです。しかし、自宅で安静にしてよくなることもありますが、中には重篤な感染症や消化管疾患などが原因の腹痛もあり、治療が遅れると死に至るケースもあります。
次のような症状がある場合は、なるべく早めに病院を受診して診察を受けましょう。
これらの症状がある場合には、こまめに水分を補給しながら、痛みで歩くことができない場合にはおんぶや抱っこで病院を受診しましょう。また、事前に病院に相談して、緊急性の有無を確認することもおすすめです。
深刻な病気が原因ではなく、腹痛や吐き気・嘔吐などの症状が少しずつ落ち着き、子供に食欲が戻ってきたようであれば、以下のようなやわらかく消化しやすいものを少しずつ食べさせましょう。
なお、なかなか嘔吐がおさまらず食欲が戻らなかったり、食べても吐いてしまう場合は、脱水症状を避けるために水分補給を最優先に考えましょう。
無理に食べ物を与えず絶食し、以下の手順に従って水分補給を行ってください。
子供は消化機能が成熟していない分、食べすぎ以外にも、食べなれないものや初めて食べるものに対して消化不良を起こすことがあります。基本的には1週間ほど食事内容を工夫して胃を休ませることで回復しますが、あまりに長引くようなら脱水症状を起こす危険性もあります。周囲の大人が原因を考え、適切な処置をとっても回復しない場合は、重症化する前に小児科の病院を受診してくださいね。
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