20代で不妊になることも!原因は?どうすれば乗り越えられる?

2018/9/5

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

不妊と聞くと、30代後半以降のいわゆる「高齢出産」の世代に起こりやすいイメージをお持ちではないでしょうか。
もちろん年齢が高い方が妊娠しにくいことは確かです。しかし、20代の若い世代でも不妊になる可能性があります。
この記事では、20代の不妊の原因と不妊治療の必要性について解説しています。

20代で不妊になることがあるって本当?

不妊症というと一般的に30~40歳代と比較的年齢層の高い女性に多く見られる症状と捉える方が多いのではないでしょうか。実際に不妊の頻度は25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%という報告 もあり、30歳代を過ぎると急激に不妊症の割合が高くなっていることが分かります。

しかし、子宮や卵管にトラブルがあったり男性の精子などに問題があったりした場合には20歳代と若い年齢であっても不妊症になる可能性があります。

20代の不妊って何が原因?

20歳代の不妊は女性側、男性側にさまざまな原因があります。

女性側の不妊の原因としては月経不順や高プロラクチン血症や多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全といった排卵因子によるもの、性器クラミジア感染症や虫垂炎などによって骨盤内の手術を受けることによって卵管周囲が癒着してしまう卵巣因子、子宮の奇形や子宮頸部の手術、子宮頸部の炎症などにより、頸管粘液量が少なくなることによって精子が侵入できなくなる頸管因子があります。

他にも、子宮筋腫や子宮内ポリープによって受精卵の着床が障害される子宮因子、免疫の異常によって精子の動きや精子そのものを阻害してしまう免疫因子なども女性の不妊の原因となります。
また、これらの原因が検査をしても該当しないいわゆる原因不明の不妊症も全体の1/3を占めています。

一方、男性側の不妊の原因には勃起障害や射精障害、無精液症などによる性機能障害、精子の運動率低下や精子の量が低下する精液性状の低下があります。また、無精子症など高度の精液性状の低下も不妊の原因となります。

20代の不妊はどうすれば乗り越えられる?

20代の不妊を乗り越えるためには原因を追究し、治療を受けることが必要となります。排卵の障害であれば主に薬物治療を行い、卵管や子宮に原因がある場合には原因を解決するための侵襲的な治療が必要となることもあります。男性も原因によって治療法はさまざまであり、内服薬を使った治療や外科的な治療が行われます。また、これらの治療を行ったうえで、人工授精体外受精を行うというのも選択肢としてあり、医療の力を借りて受精や着床をさせることで妊娠へと結びつかせることもできます。

おわりに:20歳代でも不妊になる可能性はある。原因を解明して適切な治療を

不妊症は一般的に30歳代以降で急増しますが、20代で不妊となることもあります。その原因は男女ともにあり、女性では子宮や卵巣など生殖器に障害がある場合や免疫系が原因になるだけでなく原因が不明な場合も全体の1/3を占めています。
また、男性も性機能に障害がある場合は不妊となります。それぞれの原因に対する治療を行うことで不妊を改善することができるかもしれません。また、これらの治療をしたうえで人工授精や体外受精を行い、医療の力を借りることで妊娠へ結びつくこともあります。

20歳代で不妊に悩んでいる人は、原因が解明できれば改善できることもあります。一度不妊治療の相談をしてみてはいかがでしょうか。

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