記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/9/6
記事監修医師
前田 裕斗 先生
妊活や不妊治療はすぐに結果が出ないことも多く、落ち込んでしまったりイライラしてしまいがちです。
このような「心のささくれ」はホルモンバランスの乱れやプレッシャーで、かえって妊娠しにくくなってしまうことがあります。
この記事では、不妊治療中のイライラの解消について、具体例を挙げながら解説していきます。
妊活に頑張っていても、月経が来るとふりだしに戻るような気がして、がっかりする人もいるのではないでしょうか。後から結婚した夫婦が先に子供を授かったり、周りからの心ない言葉があったりと、妊活中のストレスは相当なものです。
しかし、過度のイライラや落ち込みといった感情の乱れは、ホルモンバランスに影響して月経周期を乱すことがあります。ホルモンバランスを崩さないためにも、自分なりに気持ちの切り替えを行っていきましょう。
月経が来たときに、感情がひどく落ち込むことを感じたら、少し頑張りすぎている自分に気づいてあげましょう。月経が来たことを責めるのではなく、「1ヶ月頑張ったね」と自分を褒めてあげましょう。
インドアでもアウトドアでも、妊活以外に夢中になって「楽しめる」ことを見つけてみましょう。手の混んだ料理をしたり、絵を描く、アクセサリーをつくるといった手仕事でも良いでしょう。
体を動かすことで発散できるという人もいます。好きなスポーツのほか、山登りや温泉など、ちょっと遠出してみるというのも良いかもしれません。また、カラオケで大きな声をだすことも身近でできる発散方法です。
不妊は男性側に要因がある場合もありますが、治療では女性に負担がかかるケースが少なくはありません。一緒に通院できないことがほとんどなので、普段は女性だけが受診をしているという夫婦も多いようです。
自分は頑張っているのに夫はあまり気にしていないように感じて、イライラや落ち込みをためてしまう人もいるかもしれません。
このような夫へのイライラには、どのように対応していけばいいのでしょうか。
なかなか思うような結果がでないと、たとえ本当は相手を気遣う気持ちがあったとしても、お互いの気持ちが伝えづらくなるものです。
不妊治療がうまくいかないイライラから、肝心のパートナーとのコミュニケーションがうまくいかなくなっては元も子もありません。
夫婦の思いがすれ違わないよう、強引に時間をつくってでも素直な気持ちを伝え合うことが大切です。
タイミング法などでは、医療機関から受精に適した日にセックスをするように指示をされます。不妊治療を行っているカップルの中には、不妊治療のためだけにセックスをするようになることもあります。
しかし、こういった義務感は、男性にとってはプレッシャーとなってしまうこともあるようです。
機能的には問題がないのに、性欲がわかない、うまく射精ができない、といったトラブルは、男性側の不妊の要因となります。不妊治療のための「義務的なセックス」にならないよう、普段からスキンシップをとったり、2人の時間を楽しむようにしましょう。
パートナーと相談することはもちろん大切ですが、医療機関の医師や看護師といったスタッフに相談をすることで、イライラが解消されることもあります。不妊相談を専門とする「不妊カウンセラー」という専門家もいますので、まずは気軽に相談してみましょう。
かかりつけの病院のほか、区市町村の保健センターなどで相談窓口がないか確認してみてはどうでしょうか。誰かに相談することで自分を客観的にみることに繋がり、変な思い込みやイライラを手放すことができるかもしれません。
不妊治療中は、周囲からのプレッシャーへのイライラや、友人や知人の妊娠や出産に敏感になって落ち込むということが生じやすいものです。しかし、イライラやストレスは、ホルモンバランスに影響をしたり、夫婦の関係を悪くすることもあります。自分なりにストレスやイライラの解消方法を見つけるほか、大事なパートナーとのコミュニケーションを大切にしていきましょう。
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