記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/11/28
記事監修医師
前田 裕斗 先生
赤ちゃんを授かりたいベビ待ちの人たちにとって重要なのが、生活習慣の見直しです。とはいえ、「生活習慣」といっても範囲が広すぎて、なんだか漠然としていますよね。
そこで今回は、日常生活で具体的にどんなことに気をつければいいのか、ポイントをご紹介していきます。
ベビ待ちさんが取り入れたい生活習慣はいくつかありますが、中でもすぐに取り入れたいのが「基礎体温表」をつけることです。基礎体温を毎朝正しい方法で測ることで、体のリズム、生理や排卵のタイミングがわかり、妊娠しやすい時期も予測できるようになります。特に月経不順の人は、自分の体の状態を知るためにすぐに始めましょう。
計測には小数点以下2桁まで測定できる婦人用体温計を使い、朝目覚めてすぐに寝たままの状態で、舌の下中央にある筋の部分に挟んで測ります。寝る前に体温計を手の届くところに置いておき、できるだけ毎朝同じ時間に正しい位置で、じっとしたまま測るようにしましょう。結果は月経初日を第1日としてグラフに記入し、毎朝の数値をマーキングして線でつなぎます。
基礎体温は「低温期」と「高温期」があり、0.3~0.5℃の間で推移します。一般的に正常なグラフでは生理初日から14日間ほど低温期が続き、排卵日を経て14日間ほどの高温期が続いて次の月経が訪れます。
グラフが高低2相に分かれていない、分かれてはいるが高温期の体温が低いといった場合は、ホルモンバランスが崩れていたり排卵されていない可能性があり、注意が必要です。なお、妊娠しやすいのは排卵日のおおよそ3日前といわれ、妊娠すると高温期が続くようになります。
ベビ待ちさんに冷えは大敵です。体が冷えると血行が悪くなり、生殖器官への酸素や栄養素、ホルモンの供給を滞らせてしまいます。これによりホルモンバランスが乱れると、妊娠しにくい状態になりがちです。
体、特にお腹周りや下半身を冷やさない服装を心がけましょう。へそ出し、ショートパンツに生足、素足にサンダルなどは厳禁です。また、お風呂にゆっくり入る、セルフお灸を試すなど、意識して下半身を温めると良いでしょう。
軽い運動などで体を動かすことは、冷え対策になるとともにホルモンの分泌を正常化し、子宮が温められることで着床もしやすくなります。誰にでも簡単に始められる1日20~30分ほどのウォーキングなど有酸素運動は、血行をよくし卵子や生殖細胞の老化を防ぐとともに、ストレス解消にもつながります。妊活でストレスを溜めてしまうと、ホルモンバランスを乱し妊娠しにくい状態になることもあります。
少し速く大きな歩幅で汗ばむくらい、呼吸をしっかり意識して歩いてみましょう。ただし、パンプスなどで足を締めつけたり、冷たい飲み物での水分補給は逆効果になるので避けましょう。また、夫婦でストレッチやマッサージし合うこともおすすめです。ストレッチは体のバランスを整え、二人でマッサージし合えば大きなリラックス効果も期待できます。
まずお勧めしたいのは、正しく基礎体温を測りそれをグラフにして自身の体の状態、妊娠しやすいタイミングなどを知ることです。また、体を冷やさないようにし、ウォーキング、夫婦でのストレッチやマッサージなど軽い有酸素運動で、体を温めながらストレスを解消することもおすすめです。
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