スマホの使いすぎで腱鞘炎になることがあるの?予防法はある?

2018/9/21

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

スマートフォンをよく使う人が、手首の親指側を動かすときに痛みを感じるという場合、「スマホ腱鞘炎」を発症している可能性があります。今回はこのスマホ腱鞘炎の特徴的な症状や原因、予防法についてご紹介します。

指が痛すぎてスマホが持てない!いったい何が原因?

指が痛すぎてスマホが持てない場合、「ドケルバン病」になっている可能性があります。

ドケルバン病とは、手首の親指側で起こる腱鞘炎です。手の親指を伸ばしたり、外側に広げる筋肉を使いすぎることが原因で起こります。親指を動かす時や手首を曲げる時に痛みが出たり、指が腫れたりして動かせないといった症状が見られます。重いものを手で握って持ち上げる仕事に従事している人や、高齢者の介護に携わる人によく発症します。

長時間パソコンのキーボードを強く叩く人や、棒状の道具をしっかり持って行うスポーツをしている人もなりやすいです。近年では、長時間スマホを片手で操作し親指を酷使することで起こることも多く、「スマホ腱鞘炎」とも呼ばれています
また、指の付け根の腱が炎症を起こして引っ掛かりが生じる「ばね指」も起こりやすいといわれています。

どうすれば指の痛みがおさまる?

ドケルバン病は腱鞘炎の一種なので、痛めている部位を使わなければ痛みは治まります。痛みが強いときには、スマホやパソコンを使うのはやめましょう。しかし、日常生活の中でスマホを全く使用しないのはとても難しいことです。スマホを操作するときには、両手を交互に使いながら親指以外の指も使うようにするとよいでしょう。

また、テーピングやサポーターの使用も効果的です。親指は日常的に良く使う部位なので、無意識に動かしてしまいます。負担を減らすためには、痛む場所を固定すると痛みが軽減することがあります。
炎症のひどいばね指の症状がみられる場合には、手術で症状を軽くなることもあります。手術は15~20分程度で行われ、傷跡も1cmほどと小さいため、日帰りで実施する病院も多いです。気になるようであれば、医師に相談してみてください。

日常生活のなかでは、パソコンの操作時に手首を反らないよう工夫することが、腱鞘炎やばね指の予防につながります。手首の下に厚手のパットやクッションを使用すると、手首をまっすぐに保つことができます。パソコンショップや家電量販店にはさまざまな種類が置いてありますので、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。

指の腱鞘炎を防ぐには、やっぱりスマホを使わないほうがいい?

指の腱鞘炎にならないための1番の予防法は、スマホを使わないことです。しかし、全く使わないというのは現実的ではありません。

スマホが原因で指を痛める人の多くは、使用頻度が非常に高いことがわかっています。まずは、スマホを触る頻度を少なくしてみましょう。使用するときには、両手で操作して親指以外の指も使うように心がけてください。

また、スマホ自体を強く持ちすぎるのも、腱鞘炎の原因になります。優しく持つことを心掛けたり、手のひらに乗せて握らないようにするのも良いでしょう。

少しでも痛みを感じたら、早めに冷やすようにしてください。ただ、冷やしすぎは逆効果なので、氷や保冷材はタオルなどに包んで使用しましょう。

おわりに:スマホは両手で操作し、使い過ぎに注意しよう

手首の親指側で起きる腱鞘炎である「ドケルバン病」は、スマホの使い過ぎが原因で起こることがあります。特に、長時間片手でスマホを操作するとなりやすいでしょう。

ただ、今やスマホは生活に欠かせない大切なツールです。腱鞘炎にならないよう、普段から使い過ぎには注意しましょう。そして、操作する時には片手ではなく両手で操作するようにし、一か所に負担がかからないようにしてください。それでも痛めてしまったときは、早めに受診して軽いうちに治すようにしましょう。

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