胃もたれってどんな症状?解消するにはどんなことをすればいい?

2018/10/6

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

胃もたれとは具体的にどのような症状なのでしょうか?また、解消するためにはどんなことをすればいいのでしょうか?
ここでは、胃もたれの症状や対処法について解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

胃もたれってどんな症状?

胃の働きは通常、自律神経によってコントロールされているため、何らかの要因で自律神経のバランスが崩れると、から十二指腸への食物の排出がうまく出来なくなり胃に貯留していきます。それにより、胃が重く感じる、むかつくなどの胃もたれの症状が引き起こされるのです。

また、胃もたれが慢性化している場合は、何らかの疾患が原因になっている可能性があり、げっぷを伴うことが多いとされています。

胃もたれを引き起こす要因には、以下のようなものがあります。

過食、油っぽい食べ物

脂肪分の多い肉類や揚げ物などの食品は、胃への負担が大きくなり、消化に時間がかかるため、胃もたれの要因となります。

胃の機能低下

食べ物を消化して十二指腸に送り出す働きのある胃の蠕動運動が低下すると、消化に時間がかかるようになり食物が胃に長時間留まるため、胃もたれの要因となります。

ストレス

胃の働きをコントロールしている自律神経のバランスが、ストレスなどにより崩れると、食物を消化して十二指腸に送り出す機能が低下するため、胃もたれの要因となります。

胃もたれを解消するために、今すぐできることは?

食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂っこいものや刺激の強いものを食べた、などの胃もたれの原因が明確かつ症状が軽い場合は、以下のよう対処法を行い様子をみましょう。

胃を温める
胃を温めるとその周辺の血行を良くして、胃の働きを改善する効果があります。
胃の上に温熱シートを貼って、少しずつ温めるようにしましょう。
肩、背中、腰を動かす
ストレスや疲労などが溜まると、体に余分な力が入ることにより疲れやすくなり、胃の働きの低下に繋がります。肩こり、背中のこわばり、腰痛の解消などをするために、腰を回す、左右にゆっくりとひねるなどの軽い運動をするようにしましょう。
心身ともにリラックスさせることにより、内臓の疲労も緩和することができます。
あっさりした温かいものを食べる
胃もたれが起こっている時に、こってりしたもの、刺激物、冷たいものを食べるのは避けましょう。温かくてあっさりしたおかゆや野菜スープなどがおすすめです。また、食べ過ぎないように注意しましょう。

胃腸薬について

胃腸薬には、過剰に分泌されている胃酸から胃を守るものと、胃の働きを促進するものがあり、間違った薬を使用すると、症状が改善されない場合があります。薬を選ぶ際には、自分の症状に合ったものを選びましょう。

胃の働きが低下しているときの薬

胃の働きの低下により引き起こされる胃もたれには、胃の働きを促進させるタイプの薬を選びましょう。主に、健胃剤と呼ばれる胃の蠕動運動を促進させて胃の機能の調整や改善をする薬や、消化機能調整剤などが使用されます。

消化が進まない胃もたれ

食べ過ぎや飲み過ぎなどにより一時的に消化スピードが遅くなり、胃もたれが起こっている場合には、消化酵素剤を選びましょう。
消化酵素には、胃に貯留している炭水化物や脂肪を分解して消化吸収を促進する効果があります。

対処法を試してもスッキリしないときは…。

上記の対処法を試しても、改善しない場合は、以下のような「病気」が原因になっている可能性があります。

胃下垂・胃腸虚弱(胃アトニ―)
胃下垂とは通常よりも胃の位置が垂れ下がっている状態のことですが、あまり垂れ下がりすぎると、胃の蠕動運動に影響が及び胃の機能低下が起こることがあります。
このような胃腸虚弱状態になると、胃もたれ、吐き気、便秘などの症状が現れるようになります。
慢性胃炎
胃の粘膜が弱まり、炎症が頻繁に起こることにより治癒が遅れる状態のことで、突然の胃痛や吐き気、胃もたれ、胸焼け、膨満感、げっぷなどの症状が慢性的に起こり、病態の進行に伴い胃潰瘍になることもあります。
主な原因として、ピロリ菌、慢性的なストレス、食べ過ぎ、飲み過ぎなどが挙げられます。
胃潰瘍
ピロリ菌、ストレス、非ステロイド性消炎鎮痛剤、ステロイド薬などが原因で胃粘膜が傷つくことに加え、胃酸や消化酵素などにより胃壁が消化されることにより起こります。
みぞおち周辺にズキズキとした重苦しい痛みが起こるのが特徴で、食事中や食後は特に痛むとされています。また、胃もたれや胸焼けを伴うこともあります。
十二指腸潰瘍
ピロリ菌、ストレス、非ステロイド性消炎鎮痛剤、ステロイド薬などにより粘膜が傷つくことに加え、胃酸や消化酵素によって十二指腸の粘膜や壁が消化されることにより起こります。

また、以下のような症状が見られる場合は、医療機関を受診して診察を受けましょう。

  • 症状が重い、何日も続く、腹痛や発熱を伴う、OTC医薬品を服用しても症状が改善されないなどの場合
  • 腹痛、貧血、体重減少などの症状を伴う場合は、胃がんの可能性があります。
  • 胃もたれが慢性して続く場合、ピロリ菌が原因となっている可能性があります。
  • 風邪薬や解熱鎮痛薬などを服用している場合は、それらに含まれている非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が原因となり、胃粘膜が荒れている可能性があります。

おわりに:対処法を行っても症状が改善しない場合は病院の受診を

胃もたれとは、何らかの要因で自律神経のバランスが崩れることにより、胃から十二指腸への食物の排出がうまく出来なくなり、胃が重く感じる、むかつくなどの胃もたれの症状が引き起こされる状態のことです。症状を改善するためには食生活の改善や胃腸薬の服用などが効果的ですが、対処法を行っても症状が改善されない場合は何らかの疾患が原因の可能性があるため、医療機関を受診しましょう。

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