記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/10/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病や生活習慣病などの治療目的で、病院で行うイメージの強い血糖値の測定。
しかし近年、自宅で血糖値を測定できる便利な専用の検査キットや機器も使われています。
今回は自宅で血糖値を測定する方法について、専用の検査キットや機器、またこれらの使い方のポイントまでまとめて解説していきます。
自宅で血糖値を調べる方法の1つに、専用キットを購入するという方法があります。血糖値の検診キットは、民間企業や医療施設によって販売されているもので、インターネット通販や店舗、ドラッグストアなどで購入できます。
専用キットを使って血糖値を測定するときの一般的な流れは、以下の通りです。
検査キットを使って血糖値を調べる場合、実際に血糖値を測定するのはキットではなく、「登録衛生検査所」という施設です。
登録衛生検査所は、必要な基準を満たしていると各都道府県知事に認められた医療関係の検体を検査するための専門機関で、病院からの委託検査も請け負っています。
このため、検査キットでの血糖値測定には数日~3か月程度の時間はかかるものの、病院と同じ精度の高い検査結果を受け取ることができます。
外部の機関に依頼するのではなく、自宅で測定してすぐに血糖値を知るための方法としては、血糖値自己測定器を使う方法があります。
血糖値自己測定器とは、小型の簡易測定器を使って採取した血液に含まれるブドウ糖量を計測し、わずかな時間で血糖値を産出してくれる専用機器です。測定機本体、穿刺器具、穿刺針、センサーの4つの部品から成り、インターネット通販のほか、医療施設やドラッグストアなどで購入できます。
あくまで簡易検査のため、病院や登録衛生検査所よりは精度が多少劣りますが、2013年にISO基準が厳しく改定されてからは検査精度もどんどん上がってきています。
操作が簡単で高齢者や子供でも簡単に扱えるため、血糖コントロールや糖尿病治療における自己測定器利用のメリットは大きいでしょう。
自己測定器を使って血糖値検査をする場合の一般的な手順は、以下の通りです。
なお、穿刺針は基本的に使い捨てのため、使用後は穿刺器具から外して回収に対応している機関に持ち込んで処分します。
上記で紹介した手順はあくまで一般的なもので、実際の手順は測定器を作ったメーカーや機器の仕様・構造によって異なる可能性があります。
取り扱い説明書が指定する手順を守り、検査前の手洗いや手の乾燥、適切な環境での使用を徹底することが、高い精度の検査結果を得るためのコツです。
血糖値を自宅で測る方法としては、検査精度が高いが結果を得るまでに時間がかかる検査キットと、簡易検査ながら数秒で結果が得られる測定器の2パターンがあります。どちらも必要な血液の量は少しで負担も少ないので、どれだけ早く結果を知りたいかや、どれくらいの精度で測定したいかなどの事情にあわせて使い分けると良いでしょう。ただしどちらを利用する場合も、検査時はくれぐれも説明書の指示に従ってください。
この記事の続きはこちら