記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/9/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胃痛で辛い経験をした人は多いことでしょう。しかしこの胃痛、そのほとんどが共通の原因で起こっているのです。
今回は胃が痛くなるメカニズムや、胃痛が出たときの適切な対処法、再発予防のためにできることなどをまとめて解説していきます。
胃痛のほとんどは、食べ物を溶かす消化液である胃酸の分泌が多くなりすぎることで胃粘膜や胃壁が損傷し、炎症を起こすことで発生します。
本来であれば、胃酸と胃粘液の分泌量は互いの働きを阻害しないよう、自律神経によってコントロールされています。しかし、暴飲暴食やストレスなどで胃そのものや自律神経に負担がかかると、胃酸と胃粘液のバランスが崩れ、胃酸過多で胃粘液が少ない状況となってしまうのです。
この結果、粘液による防御のない胃壁は胃酸で傷つき、炎症や傷口が慢性的に痛むようになる他、損傷個所から胃潰瘍になってしまう可能性も出てきます。
胃が痛いときには、胃への負担の少なくなるよう食事の内容や食べ方を工夫すると良いでしょう。
具体的には、以下のポイントに留意した食生活を送るよう心がけてください。
胃が痛いとき、症状を和らげるために食事以外でできる対策としては「ストレスをため込まない」「睡眠をしっかりとる」「便秘の解消」「胃腸薬を利用する」などがあります。
以下に、食事以外で胃痛緩和のためにできる4つのことについて解説していきます。
先述したように、ストレスは胃腸の働きを司る自律神経に多大な悪影響を及ぼします。
過ぎてしまったことは気にせず、自分なりのストレス発散方法やリラックス法を見つけておいて、日々のストレスをため込まないように意識しましょう。
十分な睡眠がとれていないことも、自律神経のバランスを崩す重大な要因となります。
また、睡眠はストレス解消法としても非常に有効なので、毎日7~8時間のまとまった睡眠時間をとれるように努力しましょう。
排出されず溜まった便は毒素を出し、消化器官の働きや自律神経に影響を与えます。
食事に注意するとともに、規則正しく排便して便秘を解消できるよう、毎日決まった時間にトイレに座るなどの習慣をつけていきましょう。
耐え難いほど胃が痛む場合は、胃腸薬の力を借りて一刻も早い症状緩和を目指しましょう。
市販薬を購入するなら、胃酸分泌の抑制と胃粘膜修復作用のあるものがおすすめです。
ただし、市販薬を飲んだのによくならないという場合は、薬局などで薬剤師に相談して薬を選びなおしてもらうか、内科・消化器科の病院で医師から薬を処方してもらいましょう。
胃の痛みを予防するには、日ごろからストレスや胃の負担に配慮した食事・生活習慣を続けると効果的です。
例えば、胃痛のきっかけがストレスである可能性が高いなら、ストレスフルな状況の改善を試みたり、ストレスの原因から可能な限り遠ざかってください。また、自分なりのストレス解消法やたっぷりとした睡眠で受けたストレスをため込まないようにすることが、胃痛の予防には非常に有効です。
一方、食事面では普段から暴飲暴食や消化に悪い飲食物の摂取は避けて、刺激物を控えた腹八分目の食事を心がけて、胃に極力負担をかけないようにしましょう。
この2点を心がけて過ごすだけでも、胃痛の程度や頻度は違ってくるはずです。どちらか一方からでも構いませんので、ぜひ胃痛予防のために実践してくださいね。
ストレスや暴飲暴食がきっかけで胃や自律神経に過度な負担がかかると、胃酸と胃粘液の分泌バランスが崩れて、胃痛の原因となる胃壁の損傷が起こります。治療するには胃酸と胃粘液のバランスを戻し、傷ついた胃壁が修復されるのを待つしかありません。胃が痛いときは食事を消化しやすく胃に負担の少ない煮物、蒸し物、おひたしなどに変え、ストレスの少ない生活を送るよう心がけてください。
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