低血糖のときの、ブドウ糖の摂取量は?代わりに砂糖を摂ってもいい?

2018/10/9

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「低血糖を起こしたらブドウ糖を摂取するのが基本」といわれますが、具体的にどれくらいの量を摂取すればいいのでしょうか。また、砂糖で代用しても大丈夫なのでしょうか。

低血糖症状になったときの、ブドウ糖の摂取量は?

低血糖の症状が出現したら、すぐにブドウ糖を10g、あるいは砂糖20gを摂るようにしましょう。
もしも、手持ちにブドウ糖が無かった場合には、同等の糖分の入った飲料水でも摂取することが可能です。しかし、人工甘味料では効果がないため、人工甘味料ではない糖分かどうかを確認することが必要となります。

また、糖分を摂取して安静にしていても低血糖症状が一向に改善してこないという場合にはもう一度同量のブドウ糖を摂って様子を見ることが望ましいでしょう。

ブドウ糖の代わりに、砂糖を食べてもいい?

前述したようにブドウ糖の代わりに砂糖を摂取することも悪いことではありません。しかし、ブドウ糖の代用品として砂糖を携帯して摂取すればいい、と安易に考えるのはあまり得策ではありません。

その理由として、砂糖は分解されて最も吸収しやすい形態であるブドウ糖になるまでに時間がかかるため、低血糖症状の早期改善を期待することができないからです。また、糖尿病治療薬の一種であるαグルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブル)を服用している人の場合はショ糖である砂糖は吸収されないため、砂糖を摂取しても全く効果がありません。ブドウ糖を携帯して摂取するようにしましょう。

自分ではブドウ糖を摂取できない!そんなときどうする?

低血糖となり意識障害が出現してしまうと、自力で低血糖症状を改善することができません。そのため、家族や職場の人など身近にいる人にブドウ糖を補給してもらう必要があります。

身近な人が低血糖を起こしているとわかった場合、もしも飲むという動作が可能であればコップ半分の水にブドウ糖を入れて溶かしたものを飲ませることが必要です。もしも、飲むという行為が不可能な場合には、あらかじめ医師に処方してもらったグルカゴンという薬剤を1バイアル注射することが必要になります。

そのため、身近な人にはあらかじめ低血糖時の症状と対策を説明し、場合によっては注射薬の使用方法を伝えておくことが必要になります。また、自分が糖尿病であるということを伝えるIDカードを携帯しておくことで、もしも低血糖を起こしたときに自分が糖尿病であることを知っている人がいなかった場合でも対処をしてもらえることもあります。

さらに、処置を施しても意識が回復しない場合や一時的に意識が回復したとしても医療機関を受診する必要があることも伝え、意識が戻らなければ救急車の手配などをしてもらえるように伝えておきましょう。

おわりに:低血糖症状の改善にはブドウ糖が1番。必ず持参を

低血糖症状が出現した場合には、ブドウ糖20gを摂取するのが基本です。砂糖でも代用可能ではありますが、吸収が遅いために低血糖症状の改善に時間がかかったり、人によってはそもそも効果が得られなくなったりする恐れがあります。
また、自分の意識が無くなっても低血糖症状の対処をしてもらえるように、家族や職場の人に低血糖症状や低血糖時の対処法を伝えておくようにしましょう。

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