記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2022/7/7
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
激しい咳が続いたり、ヒューヒューといった喘鳴が起こったりすることで知られる「ぜんそく」。実はこのぜんそく、台風シーズンになると、特に悪化や発症のリスクが高まることをご存知ですか?その理由や対策を中心にお伝えしていきます。
ぜんそく(気管支ぜんそく)とは、主にアレルギー性の炎症によって気管支が狭くなってしまう病気で、咳や痰、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューといった音がする)、呼吸困難などの発作が現れるのが特徴です。
このぜんそくの発作の主な誘因としては、ハウスダストやダニ、動物の毛などのアレルゲンの吸引、タバコの煙、風邪などの気道感染、ストレス、飲酒などが挙げられます。中でもダニは気温と湿度の上がる5〜7月にかけて繁殖し、真夏を過ぎた頃に死滅していきます。そのため真夏に大量のダニが出したフンや、その死骸が増える9〜10月は、ダニアレルギーによるぜんそくが増えやすい時期とされています。
また、上記以外では気候の変化もぜんそく悪化の要因の一つとして知られています。実際、寒暖差が激しい9〜10月はぜんそくを発症・悪化される方が多く、これには台風による低気圧も影響しているのではと考えられています。
さらに、急激な気温の変化や冷えもぜんそくを招く一因です。蒸し暑い屋外からクーラー(エアコン)の効いた部屋に入ると、冷たい空気が気道に流れ込んで、気道がその温度変化についていけないために咳が出ることがあります。クーラー(エアコン)から冷気とともに出てくるダニやカビ、ホコリも、ぜんそくの患者さんの気道を刺激する原因です。
ダニや室内外の寒暖差、台風による低気圧など、ぜんそくの発作の誘因がたくさん揃っているシーズンは、ほかの時期よりも一層ケアに努める必要があります。具体的には、以下のことを実践するようにしてください。
気温や湿度が急激に変化したり、台風もやってきたりと気温や気候が不安定なシーズンは、ぜんそくの発作が起こりやすいです。さらに布団をずっと敷きっぱなしにしている人は、発作のリスクが上がってしまいます。布団をこまめに洗ったり、また寒暖差に対応できる服装にしたりと、できる対策をしっかり行いましょう。
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