十二指腸球部変形ってどんな病気?どんな治療が必要なの?

2018/10/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

胃から腸への通り道にあたる組織は、十二指腸と呼ばれています。十二指腸に起こる病気には、胃酸によって粘膜組織が傷つく十二指腸潰瘍のほか、十二指腸球部変形(じゅうにしちょうきゅうぶへんけい)というものもあります。
今回はこの十二指腸球部変形について、治療の必要性とあわせて解説していきます。

十二指腸球部変形ってどんな病気?

十二指腸球部変形とは、胃酸によって傷ついてできた十二指腸の潰瘍(穴)が、自然に治った傷跡のことをいいます。
一度できた潰瘍が治った跡のことを「瘢痕(はんこん)」と呼ぶことから、十二指腸球部変形は別名「十二指腸潰瘍瘢痕」とも呼ばれています。

潰瘍は、胃酸の分泌が落ち着いて正常値に戻ったときに自然治癒するケースがあります。穴がふさがってしまえば、痛みや不便さを感じることはまずありませんが、傷跡は消えずにずっと粘膜にのこってしまうケースがほとんどです。

このため、十二指腸球部変形は潰瘍の疑いとして、健康診断の所見で報告されることがあります。毎年同じような箇所に潰瘍の疑いを指摘されるなら、瘢痕の可能性が高いでしょう。

十二指腸球部変形といわれたらどんな治療が必要?

十二指腸球部変形は、かつての炎症・傷が治った傷跡やケロイドのようなものです。また、十二指腸は膨らみにくいことから、病変や瘢痕がなくてもバリウム検査のときにうまく撮影できず変形して見えてしまうことも度々あります。

このため、もし検査で十二指腸球部変形・瘢痕を指摘されても、気になる症状や痛みがないなら、潰瘍や病気の可能性は低いといえるでしょう。特に何の症状もなければ治療を受ける必要もありません

ただし、痛みや違和感などがあるようなら、病院で一度内視鏡検査を受けて、医師に瘢痕箇所を確認してもらうことをおすすめします。

おわりに: 十二指腸球部変形は、十二指腸潰瘍が治った傷跡のこと

十二指腸球部変形は十二指腸瘢痕とも呼ばれ、過去に十二指腸にできた潰瘍や炎症が治った傷跡のことです。バリウム検査時に十二指腸が変形して見えることから、このように呼ばれています。潰瘍が自然治癒して瘢痕ができることは珍しくありませんが、痛みは消えても傷跡はのこるため、毎年の健康診断で潰瘍の所見として指摘されるケースもあるのです。痛みを感じないなら特に治療する必要もありませんが、気になる症状があるなら病院で内視鏡検査を受けてみましょう。

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