記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2026/9/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肝臓には、さまざまな栄養を代謝し、害のある物質を解毒する機能があります。脂肪肝などの肝疾患になると、これらの機能が低下し、深刻な状態に陥ることもあります。また、脂肪肝は、肝硬変・肝臓がんに移行する恐れもあります。この記事では、脂肪肝の主な原因と脂肪肝の解消・予防に役立つ対処法について解説していきます。
脂肪肝とは、肝臓に脂肪(主に中性脂肪)が溜まり、肝臓の重さに対して脂肪が占める割合が3割以上に至った状態です。全身のだるさ・食欲不振・黄疸などの症状が現れることもありますが、痛みなどはなく無症状のことも多いため、深刻な状態になるまで自覚なく進行していくこともあります。
肝臓に溜まった脂肪は血流にのって全身の血管に流れ出すと、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増え、動脈硬化のリスクが高くなります。動脈硬化は、心筋梗塞・脳卒中などの深刻な病気のリスクを高める原因です。また、脂肪肝の人は中性脂肪値も高くなる傾向にあり、中性脂肪値が高い人も動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中などのリスクが高くなります。
脂肪肝の多くはアルコールの過剰摂取が原因で起こりますが、以下のようにアルコール以外が原因になることもあり、アルコール飲料を全く摂らない人も脂肪肝になる可能性があります。また、脂質異常症や高血圧など生活習慣病がある人も脂肪肝になりやすいといわれます。
摂取するカロリー量が多すぎる・運動不足で消費カロリーが少ないなどの理由で使いきれなかった脂質や糖質は、中性脂肪として肝臓に蓄積され、脂肪肝を引き起こすことがあります。また、肥満の人はインスリンが正常に機能しなくなり、肝臓に脂肪が溜まりやすくなるといわれています。
アルコールを分解するときに中性脂肪が合成されやすくなること、肝臓の機能低下を招いて脂肪の循環に支障をきたすことがあるなどの原因で、アルコールの摂りすぎは脂肪肝を引き起こしやすいといわれています。
糖尿病でインスリンの働きが低下すると、蓄積した脂肪をうまくエネルギーに変換できなくなり、肝臓に脂肪が蓄積されやすくなってしまいます。また、糖質を過剰摂取すると中性脂肪が肝臓に溜まりやすくなるといわれています。
食事をほとんど摂らないなど、極端なダイエットをした人も低栄養性脂肪肝という脂肪肝を発症するリスクが高くなります。
脂肪肝を解消するためには、原因となる生活習慣がある場合には、それを見直すことが大切です。また、生活習慣病の人は、医師に相談して適切な治療を受ける必要があります。飲酒習慣がある人は、普段どのくらいのお酒を飲んでいるかを正確に把握し、減酒・禁酒に取り組みましょう。禁酒外来・減酒外来など、専門の医療機関に相談してもいいでしょう。
糖質・脂質を摂り過ぎていたり、摂取カロリー量が多すぎたりする場合は、食生活を見直し、糖質・脂質の摂取量を減らしましょう。栄養バランスを意識した食事を1日3回規則正しく摂り、間食も控えるようにしてください。ジュースや加糖の紅茶・コーヒーなど、砂糖・果糖の入っている飲料も脂肪が蓄積する原因になります。お茶や水ーなど、ノーカロリーの飲みものを飲むようにしましょう。
運動不足の場合には、脂肪燃焼を促す有酸素運動を習慣化しましょう。少し息がはずむくらいの早歩きを、1日30分程度、週4日以上することをおすすめします。肥満の人・肥満気味の人は、上記で説明した食生活の見直しとあわせて運動を行い、まずは適性体重を目指しましょう。続ける自信がない場合は、肥満外来など、専門の医療機関に相談することも検討してください。
アルコール・糖質・脂質・カロリーを過剰摂取している人や運動不足の人、肥満・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病のある人などは、脂肪肝になりやすいです。まずは生活習慣を見直し、肥満の人は適正体重になるように食生活・運動習慣を管理しましょう。生活習慣病のある人やすでに脂肪肝の指摘をされている人は、適切な治療を続けてください。
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